日経プレミアシリーズ
経済学のセンスを磨く

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  • サイズ B40判/ページ数 216p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784532262747
  • NDC分類 331
  • Cコード C1233

内容説明

軽減税率は高額所得者への優遇政策、レタスの価格が原価割れすると出荷しないという農家の選択は間違い。常識に反しているように見える話も、“経済学の考え方”を交えて読み解けば、納得できる!普段の私たちの行動が経済合理性からどれだけズレているかを知ることで、経済学のセンスを身につける。

目次

第1章 なぜ農家はレタスを処分するのか(レタスを処分する農家の写真の意味;もし宝くじに当たったら ほか)
第2章 情けは人のためならず(○○をしていないのはあなただけです;利他性と経済学 ほか)
第3章 軽減税率はお金持ちに有利?(給与明細から税金を考える;消費税の逆進性を考える ほか)
第4章 教育の思わぬ効果(大学が多すぎる?;大卒者は過剰なのか? ほか)

著者等紹介

大竹文雄[オオタケフミオ]
大阪大学理事・副学長、大阪大学特別教授、大阪大学社会経済研究所教授。1961年生まれ。83年京都大学経済学部卒業、85年大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。大阪大学経済学部助手、大阪府立大学講師等を経て現職。博士(経済学)。主著に『日本の不平等』(日本経済新聞出版社、日経・経済図書文化賞、エコノミスト賞、サントリー学芸賞、日本学士院賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

57
普段ちょっとしたことあるいは常識的なことに対して人間の判断力がどのようなことを基準として働いているのかを具体的な例を用いてわかりやすく説明されています。読み通すことによってと、さらに自分で毎日の新聞やニュースなどで疑問に思ったことをよく考えて説明できるようにすることが判断力の強化になると思います。読んでみて損はない本ですが、ただそれだけではもったいないですよね。2015/06/21

壱萬弐仟縁

25
サンクコスト:埋没費用で取り戻せない費用(17頁)。レタス栽培の場合。他にも、健康被害も外部不経済の市場の内部化で、損害賠償請求で救済手段があるとは思う。行使しにくいだけか? この事例とは違うかもしれないが。農家の共同歩調は、独占企業の行動様式と同様で、損失を被る のは消費者という(21頁)のは、豊作貧乏なのは農家も、消費者も、なのだろうか? 高額宝くじ当選者は健康で長生きすることが実証された(スウェーデン28頁)。2015/07/22

やまやま

13
「情けは人のためにかけるものではない」ことが、心情ではなく経済的にも合理的なことを説いている。そのとおりと思う。社会が信頼できる他人で構成されておらず、疑心暗鬼のため確認のコストがどれだけかかるかを想像してみれば、互恵的な世の中は安心で暮らしやすいし、また不幸な目にあうことも少ないだろう。もちろん、出し抜いて大儲けを企み、稼いできた人間の歴史もあるが。反競争的な教育を受けた人たちは、利他性が低く、協力に否定的で互恵的でない価値観を持つ傾向が見られるということは、誤解されやすい平等性の概念があるのか。 2019/06/25

バナナフィッシュ。

7
なかなか面白いトピックが書いてある。軽減税率は、実はお金持ちに優遇する政策だとか、レタスの投げ捨ては、独占企業もどきの行いなのだとか。やっぱり、うまく生きるには勉強するのが一番効率がいい。つくづくそう思う。2018/01/09

かに

3
行動経済学で研究されている種々のバイアス、軽減税率にまつわる色々な問題、教育の効果を測ることの難しさ、など面白く読んだ。全体としては新書っぽく色々なトピックを拾い食いだが、軽減税率についてはかなり詳しく論じていて、軽減税率に反対する経済学者が多い理由が少しわかるようになった。2022/07/15

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