内容説明
頑張っても、自分には返ってこない。結局、実力より協調性で決まる。40歳になったら自分の評価は変えられない…。多くの会社員は、在籍したまま会社から心を離すが、本当の人生はそこから始まる。会社員はライフステージごとにどう考え、どう働くべきか、多くの事例を交え具体的に考える。
目次
プロローグ 人事部には見えないものがある
第1章 仕事で自己実現を目指してはいけない
第2章 会社人間になってみる
第3章 こうして会社人生への疑問は生まれる
第4章 会社はサラリーマンの家なのか
第5章 会社員のまま2つの自分を持つ方法
著者等紹介
楠木新[クスノキアラタ]
1979年、京都大学法学部卒業後、大手企業に勤務。人事・労務関係を中心に、経営企画、支社長等を経験。勤務のかたわら、2011年まで関西大学商学部非常勤講師を務める一方、ビジネスパーソン200名にロング・インタビューを重ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツヤ
24
40代になり、ある程度自分のキャリアが見えてくる。これ以上の出世にも恵まれないようになってくると、なんのために仕事をしていたのか、わからなくなってくる。 会社は幻想であり、人それぞれに思っている会社像は異なる。 セカンドキャリアへの緩やかな変換について書かれた本。2023/06/11
hatayan
24
組織で生きようとする人、生きてきた人に送るメッセージ。 前半では、一見退屈で不毛に思える仕事にも意味があることを解説。 組織では正論は必ずしも通用せず不条理にあふれている。だからこそ一定期間組織で矛盾や葛藤の意味を深く考え、向き合い方を考える。組織では周囲の人と協調することが前提で、飛び抜けた個性や能力は求められない。足元の仕事に3年程度取り組めば自己実現は自然に近づく。 後半では、40代で働く意味を見失う時期を「こころの定年」と称して、会社に依存していた価値基準を見直すきっかけにできないかと説きます。2019/02/08
雲をみるひと
23
主に中高年のビジネスマンがターゲットの考え方、心の持ち方、行動指針が示された本。インタビューのみならず作者の実体験が多く語られており全編にわたりスタンスがぶれず一つのものの見方は提示されていると考える。一方でその書きっぷりから好き嫌いが出るのは否めないと思う。2022/10/31
ビイーン
20
巷に溢れるビジネス本のような派手さは無く堅実な内容。著者自身がサラリーマンだった事からも好感が持てる。大多数のサラリーマンは40過ぎた頃から会社のキャリアアップを目標とする考え方から自由にならないと息詰まる。第2の人生をリアルに考える上で参考となった。2016/12/24
太田青磁
11
休職と降格を経て、あらたな会社とのスタンスを切り開いた著者のキャリア論。上司の世代のキャリア感を捉えるのに参考になる。ちょっと古いと感じながらも、本筋ではきっと変わらないことが多いのだなあと。管理職を目指すのはもはや当たり前ではないけど、自分の働き方は少し先まで考えておこうかなあと感じます。タイトルに込められたメッセージが読み解けないのは、既に二回会社辞めてるからかも。地に足を着けたいものです。2012/11/21