内容説明
「勝算7割で勝負せよ」「幸運の確率を高めよ」「志高く」―。時代の変化を巧みに読み取り、ソフトバンクを一代で巨大グループに育て上げた孫正義。創業30年の成功と危機を徹底取材する中で、浮かび上がった起業家としての資質、経営哲学、情報革命の行方とは―。作家・村上龍が「孫正義の現在と未来」に迫る。
目次
第1章 ソフトバンクの組織(グループ八〇〇社は独立採算;バラバラの組織、志だけは共有 ほか)
第2章 アメリカでの若き日々、そして会社設立(マイクロコンピューターの写真に号泣;理屈ではなく、本能で感動した ほか)
第3章 すべては情報革命のために(インターネットのために携帯電話に参入した;崖っぷちからホワイトプラン ほか)
第4章 孫正義から、日本の若者へ(事業家に、そしてもう一つの決意;同じ人間、コンプレックスを持つ必要はない ほか)
著者等紹介
村上龍[ムラカミリュウ]
1952年2月19日生まれ。76年『限りなく透明に近いブルー』でデビュー(第75回芥川賞受賞)。03年には『13歳のハローワーク』が125万部を超えるベストセラーに。他にも経済をテーマに据えた著書が近年多い。財政破綻した近未来日本を舞台にした『半島を出よ』(05年)では野間文芸賞を受賞。99年からは金融・経済をメインテーマとするメールマガジン「JMM」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なるみ(旧Narumi)
10
2010年12月 初版発行の本書。通勤時に重くない本を探していて、図書館で見つけた日経プレミアシリーズ。孫正義とメインインタビュアー村上龍によるテレ東カンブリア宮殿の特番での対談の様子がそのまま本になったもの。とても読みやすい一冊でした。対談の中で印象に残った孫さんの一言を備忘録として感想に書き留めます。「偶然のラッキーは何回も続かない。ラッキーがより多くやってくる確率を高めなくてはいけない。確率を高めるためには、そういう構えを作らなくてはいけない」私には大変含蓄ある一言でした。2014/06/11
みぎつた
5
村上龍とSB社長の孫正義の対談。SB講演会の「志高く」の内容をテキスト化したような内容で、講演会を見ていない人にはおすすめできる。孫正義の志の高さ、マインドの愚直さがとても現れておりカリスマ性を感じざるを得ない。この人以上の経営者が今後現れるのだろうか…2014/06/08
クラスタン
3
孫さんは経営者としてそれほど評価をしていませんでしたが、少し見方が変わりました。ビジョンが外にあまり見えてこないのは残念かも。2013/06/26
Kentaro
2
孫さんがカルフォルニア大学に入学したときの辞書を持ち込んだ逸話までは知っていましたが、その学生時代に一日5分の仕事で儲けることができないかを真剣に考え、毎日ノルマとして、サービスやものを組み合わせることで発明するという習慣を実践し、実施に電子辞書という発明をし、それを特許として持つのと平行して、関連する専門家を巻き込み技術を具現化し、実際にシャープへ売却し、学生時代に3億円を稼いでいた話は、恥ずかしながらこの本を読んで知りました。2016/12/25
すいどん
2
最近聞いた「脳がちぎれるほど考えろ」という言葉が妙に響いて頭から離れない。 なので、それを発言した孫さんのことを知りたいと思い、まずは読みやすそうやこの本を読んだ。 先見の目とそれに向かう行動力が凄まじい人。それをつなぐのが自分の想いをビジョン化することだと思う。 どうすればビジョン化できるものか。 もう少しこの人のことを知りたくなりました。2018/01/08