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日経ビジネス人文庫
「BC級裁判」を読む

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  • サイズ 文庫判/ページ数 555p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532197711
  • NDC分類 329.67
  • Cコード C0131

出版社内容情報

捕虜・市民の虐待、慰安婦・強制労働、無差別爆撃……決して風化させてはならない残虐行為、戦後70年の今も形を変えて続いている。

内容説明

捕虜の過酷な行軍・労働・虐待、市民の虐待、慰安婦、生体解剖、人肉食…国立公文書館所蔵のBC級裁判資料は、日本軍の戦争犯罪が戦後、連合国側によって裁かれた記録である。罪に問われた人たちは、多くが「命令だった、やむをえなかった」と訴えた。しかし、それで免罪されるのか。この貴重な記録は、国が戦争をするということは、読者の「あなた」がどのような過酷な状況に置かれるかを教えてくれる。

目次

序章 「日本人の写し絵」としてBC級裁判
第1章 無為徒食を許さず―捕虜の虐待
第2章 憤怒と非難の只中に―市民の虐待
第3章 斬首は博愛の情―裁かれた武士道
第4章 この罪、天地に愧ずべし―非人道的行為
第5章 戦争だから仕方ない―無差別爆撃の不条理
第6章 報復の連鎖を断つために

著者等紹介

半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋に入社。『週刊文春』『文藝春秋』編集長、専務取締役を経て作家に。『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、『ノモンハンの夏』で山本七平賞、『昭和史』で毎日出版文化賞特別賞を受賞

秦郁彦[ハタイクヒコ]
1932年山口県生まれ。東京大学法学部卒。現代史家。大蔵省入省後、米国留学、防衛庁勤務などを経て、プリンストン大学客員教授、拓殖大学教授、千葉大学教授、日本大学教授を歴任。『昭和史の謎を追う』で菊池寛賞、『明と暗のノモンハン戦史』で毎日出版文化賞を受賞

保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年北海道生まれ。同志社大学文学部卒、ノンフィクション作家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。『昭和史講座』刊行などの昭和史研究で菊池寛賞受賞

井上亮[イノウエマコト]
1961年大阪生まれ。86年日本経済新聞社に入社。東京、大阪の社会部で警視庁、大阪府警、法務省などを担当し編集委員(宮内庁担当)。元宮内庁長官の「富田メモ」報道で2006年度新聞協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホシ

20
風邪でダウンしていました。そこにこの内容…。旧日本軍による言語に絶する蛮行の数々。暗澹たる気持ちになるばかりでなく、吐き気を催すほど読んでいる最中は気分の悪いものでした。飢餓に駆られてではなく、酒宴での人肉食とかは最たる事例。もちろん、連合軍側も蛮行はしました。本書は双方の正義にもとる行いを分析し、戦争の忌々しさを力説します。私は戦争関連の本を読む度に『歎異抄』の一節を思い出します。「我が心の善くて殺さぬにはあらず。また、害せじと思ふとも百人・千人を殺すこともあるべし」2018/12/12

CTC

12
15年日経ビジネス文庫。単行本は10年同社。単行本新刊時にも非常な感銘を受けたが、改めてものすごい本だ。戦犯事件は「日本の歴史、思想、文化、社会を反映したものが驚くほど多」く、「戦時の特殊事件として片付けられない」と、著者のひとりであり“富田メモ”の発見者でもある井上亮は記している。本書は井上氏が2年半かけて収集整理したBC級戦犯裁判資料を、半藤・秦・保阪各氏とともに考察する。シンガポール華僑粛清、100人斬り、九大生体解剖事件、捕虜喫食の小笠原事件など主要な戦争犯罪を網羅、コンパクトに知られる。2019/06/15

ののまる

11
うわあああ。もうドンヨリとなる、日本兵士が戦場でやったことが、これでもかと。なぜ後世にこれをきちんと伝え、根本的に人道人権意識教育ができないのか。今の政治家の問題発言をみると、まったく反省も何もしておらず、自分は悪くないという責任回避に終始する言い逃れが、このときと一緒だ。日本の体質が凝縮している裁判。2022/11/07

幸せになろう♥️

1
A級B級C級戦犯の違いや太平洋戦争に関わる裁判について知りたかったのでこの本を選んで読んだ。作者を知っていたわけではなくたまたま本屋さんで目に入り購入した。 当時の国家のトップが戦後裁判で罰せられたことは知っていたが、日本以外の土地で大尉中尉レベルの人たちまで捌かれていたことには驚いた。 当時現地で日本兵が行なったことを全部読んでいくことは辛かったが、裁判が行われた時期や相手国との関係性で判決内容に差が出るのには違和感を感じる。 また他の作者のBC級裁判や東京裁判について書かれた本を読みたい。2020/11/15

後藤良平

1
「日本人はBC級裁判で1000人近く死刑になっているから、誰にも謝る必要はない」というような文を何かの本で読んだ記憶があったが、その裁判内容について初めて知った。おぞましい虐待、虐殺の数々。欧米人がイエローモンキーは死んでも良いと思っていたと同様に、日本人はアジアの人々を蔑視していたのは間違い無いのであろう。しかし、国際法違反で日本を裁いたアメリカの大戦後から今に続く蛮行、そして戦中に日本軍が虐殺した数倍もの日本が受けた未差別爆撃及び原爆被害を思うと、一体何が正しいのかと思う。年間No.81購入2020/08/09

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