日経ビジネス人文庫<br> 「豊かさ」の誕生〈上〉―成長と発展の文明史

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日経ビジネス人文庫
「豊かさ」の誕生〈上〉―成長と発展の文明史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 340p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532197681
  • NDC分類 332
  • Cコード C0133

出版社内容情報

19世紀のイギリス、古代ギリシャ・ローマから日本までをユニークな4つの観点から実証データを交えて記述した骨太の大作を文庫化。

内容説明

なぜ、我々は豊かな生活を享受できるようになったか?そしてなぜ、豊かさの誕生は1800年代以降に限られているのだろうか?近現代に持続的な経済成長をもたらした「繁栄の4条件」を、膨大な資料と、法律、歴史、哲学、天体力学、神学、政策科学、社会学、経済学の観点から探っていく。格差や不平等の原因となる「豊かさ」の歴史を明快に分析した骨太の大作を文庫化。

目次

第1部 近代経済成長の源泉(豊かさについての仮説;私有財産制;科学的合理主義;資本;動力、スピード、光;成長の理論を総括する)

著者等紹介

バーンスタイン,ウィリアム[バーンスタイン,ウィリアム] [Bernstein,William J.]
投資理論家、歴史研究家。米国の個人投資家が最も信頼する投資情報ウェブサイトefficientfrontier.comを運営している。幅広い学識に基づいた投資・経済観には定評があり、モーニングスターのコラムニスト兼アナリストとしても活躍、ウォール・ストリート・ジャーナル紙などにもたびたび登場している

徳川家広[トクガワイエヒロ]
1965年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、ミシガン大学で経済学修士号取得。国連食糧農業機関(FAO)のローマ本部、ベトナム(ハノイ)支部で勤務。その後、コロンビア大学で政治学修士号取得。2001年に帰国し、翻訳家として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

142
ビジネスの経済史です。上巻の第1部では「近代経済成長の源泉」が語られます。下巻では「豊かな国、貧しい国」「豊かさのもたらすもの」が主題です。第1部で経済成長に不可欠な4つの制度について述べられています。「私有財産制度」「科学的合理主義の確立」「近代的資本市場の成立」「通信手段、輸送手段」です。非常に興味深く読みました。ジャレド・ダイアモンドやポール・ジョンソンでは少し足りないということで書かれたようです。2016/12/13

壱萬弐仟縁

26
04年初出。19C初頭に合流し、近代世界に経済成長をもたらした文化と歴史の潮流を解明する書(6頁)。一国の生活水準は、人口に反比例(36頁)。ノーベル経済学賞のD.ノースは農業の誕生を最初の経済革命と称した(1977年90頁)。国家が長期繁栄を実現できるかは、経済機会を大衆に与えることにかかる。農業経済では、農地所有しかなかった(私有財産制115頁)。E.コークの洞察で重要なのは、市民は王権、議会から守られなくてはならないということ(138頁)。2015/07/09

isao_key

9
著者は、「はじめに」で「本書の目指しているものは、19世紀の初頭に合流し、その後の近代世界に飛躍的な経済成長をもたらした文化と歴史の諸潮流を明らかにすることだ」と述べている。18世紀までは、最良の頭脳を備えた若者たちが直面したのは、教科と言えばキリスト教の教義か修辞学的論理学だった。19世紀後半に蒸気機関が大量の商品と人間を大洋を超えて運ぶようになって「グローバルな経済」に向かっての大きな一歩が踏み出された。蒸気船が旅行のスピードと快適さをわずかばかり改善したのに対して、鉄道は旅行の本質を一変させた。2017/03/06

あんぽんたん

5
「豊かさ」の必要条件となる4本の柱について詳述する。それらはどれか1つが「豊かさ」の十分条件になるのではなく、4本揃って初めて「豊かさ」を生み出すことができるものである。現代日本ではその存在が当たり前と思われる4本柱は、近年までそのような概念が世界中になかったこと驚く。中世・近代の人々の労働に対する考え、ひいてはそれが「豊かさ」に結びつかない理由の記述が非常にわかりやすい。また、「豊かさ」を生み出し始めた19世紀こそが最も技術革新を起こした時代という筆者の視点が新しく、その点でも興味深かった2022/02/21

ふぁきべ

5
私有財産権、科学的合理主義、近代的資本市場、通信・輸送の手段。端的に言ってしまうと、この本の結論となるのはこの4つであり、この4つさえあれば国は繁栄するということである。とりわけ著者は投資家であるためか、近代的資本市場の重要性を説く。確かに資本が容易に集められる利点について、このような歴史書で触れられていることは少ないので、新鮮な視点だったし、なるほどと思わされるところも多かった。とはいえm私には著者が言うほど資本市場や信用が世界の発展においてそれほど重要であったとは思えなかった2017/05/16

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