日経ビジネス人文庫
日本国の原則―自由と民主主義を問い直す

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  • サイズ 文庫判/ページ数 374p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532195465
  • NDC分類 332.106
  • Cコード C0133

内容説明

日本は普通の人々が幸福に暮らせる国だ。それは日本が自由な社会だったからである。経済発展は自由のゆえだったし、明治以降、官僚統制が豊かさをもたらしたことはなかった。「自由」の原則を踏み外したとき、日本は戦争と停滞を招いた。石橋湛山賞に輝く常識的日本論。

目次

序章 自由と民主主義の生成
第1章 自由が生んだ明治の成功
第2章 失敗した戦前・戦中の統制経済
第3章 自由がもたらした高度成長
第4章 自由思想と体制選択
第5章 自由、民主主義、平和の一体性
第6章 アジア主義よりグローバリズムを
第7章 人口減少は怖くない
第8章 教育における「型」と自由
終章 自由の原則

著者等紹介

原田泰[ハラダユタカ]
大和総研専務理事チーフエコノミスト。1950年生まれ。東京大学卒。経済企画庁国民生活調査課長、同海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長などを経て現職。『日本国の原則―自由と民主主義を問い直す』で「石橋湛山賞」受賞。ほかに『昭和恐慌の研究』(共著、日経・経済図書文化賞受賞)などの著書もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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やす

5
日本の軍国主義時代の指導者と共産主義の前衛党が人民を指導するという理屈が全く同相であるという指摘は斬新であった。むき出しの資本主義はよくないといいつつも自由こそが発展の基礎という主張は説得力がある。「おばさん」に関する記述が2種類あって、どちらも引用だが、「田舎のおばさんには貫禄がある」「世のおばさんたちって、安定した生活を楽しんでいる」つまり、社会のよさを測るバロメーターは「おばさん」だというのだ。確かに、うちにいるおばさんも貫禄がある。2010/11/16

pb_lack

1
日本の近現代史を経済成長の面から読み解き、そこでは市民による自由な活動(経済的にも精神的にも)こそが経済発展の肝要であることを説く。日本軍が侵攻した土地が次々と共産化したという指摘はおもしろい。国力・国益といった勢いはあるが実体のない目標より、個別の企業なり個人なりの豊かさを実現すべし、また、その成長と安定のために再分配にも目を向けなければならない。統合と開放の違いについての理解は非常に参考になる。膨大な参考文献リストあり、これから拾っていくのも楽しそうだ。2015/02/27

Uたロー

1
人々の自由意志による経済活動こそが国家を豊かにするという主張には全く同感。それと第7章は必読。高齢者の年金は可及的速やかにカットすべし!!2011/12/16

taroyan

0
自由と民主主義が日本を発展させてきたんだよってことを、改めて認識させてくれる。国民ひとりひとりの豊かさは自由から。平和も経済も社会保障も教育もすべて自由があるからこそ成し遂げられるんだ。これぞ、日本国の原則ってこと。2015/08/30

せきも

0
自由が経済を発展させるということについては懐疑的でしたが、この本はかなり具体的な根拠を持って説明されており、納得できる部分がたくさんありました。 小さな政府、郵政民営化などもその方向の具体例だと思いますが、一番説得力があったのは、中国が完全に自由化されたら、アジアの中での日本の存在価値が低下するというところでした。2015/06/24

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