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甘苦上海 完結版 (完結版)

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  • サイズ B6判/ページ数 375p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532171001
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

身を焦がした人生最後の恋。欲望を肯定する街で51歳の女が出逢った39歳の男。悶え苦しむほどの欲情と悦楽と嫉妬、生と死と嘘。『透光の樹』から10年、高樹文学の新たな到達点。

著者等紹介

高樹のぶ子[タカギノブコ]
1946年、山口県防府市生まれ。東京女子大学短期大学部卒。80年「その細き道」を「文學界」に発表。84年「光抱く友よ」で芥川賞、95年『水脈』で女流文学賞、99年『透光の樹』で谷崎潤一郎賞、2006年『HOKKAI』で芸術選奨文部科学大臣賞、10年「トモスイ」で川端康成文学賞を受賞。01年より芥川賞選考委員、05年より九州大学アジア総合政策センター特任教授(アジア現代文化研究部門)を務める。09年4月紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takayo@灯せ松明の火

6
上海バンスキングの舞台をDVDで観たばかりの時、新聞書評でこの作品を見て読んでみた。上海のエネルギッシュさ、日本の閉鎖的な感覚とは違う独特な雰囲気を背景として想像していないと、上手く話の中に入りこむことが出来ない・・・しかも自分と同世代の女の生々しい恋と欲望。等身大の自分だとはとても言いきれない。お話の中の出来事感が強い。それでも、「女にお金はかけない主義」とうそぶいている京さんは所詮甘ちゃんで、2番手の松本の方がずっとしたたかな男。この大人の松本をキープして若い男にのめり込むのは中年女にとって幸せかも。2010/09/10

no smoker

3
人を愛し愛された事がある人は、人生それだけで丸儲けですよねと再確認しました。こういう恋愛小説もたまには良いです。R40指定。2017/09/16

ごんちゃん

3
これは・・・昼メロ(死語?)。結局、女性はいくつになっても、ちょっと強引なイイ男に振り回されたり、2人の男に挟まれて、どーしよう、どーしようって悩むシチュエーションが好きなんですな。新聞連載時、朝から電車で読むには恥ずかしい内容だったためスルーしたが、気になっててやっと読んだけど・・・くどい。40代以上のベタな恋愛小説が好きな女性はどうぞ。若い人と男性は読んでもわからへんで。まあ、主人公はかなりイタいし、みっともないが、全力でジタバタできる恋愛って羨ましくはある。 2014/12/31

ピエール

2
エネルギッシュな経済成長を続ける上海が舞台。街の様子やホテル、レストランがよく描かれていて、それだけで情景を思い浮かべることができるでしょう。が、出てくる場所はすべて高級すぎて私が知っているところは1つもなし。 若いときの恋愛は自分の我が儘が通らなくて、たまらなく好きなのに嫌いだと思ったりするのだけれど、歳をとっても同じ? 51歳の女性としては余りにも欲望と行動が破天荒で激しすぎる気がするのですが、そこが小説として面白いところか? 女性が書いているのに男性の願望的なストーリーになっている気がします。2013/01/26

即身仏

2
この主人公の紅子という人間、はっきり言って非常に自分勝手で汚れきっている俗な人間に思える。若い男(京)を独占したいが為に京が付き合っている若い娘を蹴落とすような真似をしたり、松本という日本から出張している中年の男性と「身体のお付き合い」をしつつも昔の男(京)が忘れられない等、とにかくこの中年女、余りにも自分に正直に生き過ぎで結局それを「自分の性なんだからどうしようもない」って・・・。はっきり言って、日経小説の中では邪道中の邪道としか言い様が無いお話。 女と言う生き物の不可解さが纏わり付く読後の悪い作品。 2010/12/11

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