雑本展覧会―古書の森を散歩する

横田 順弥【著】

日経ＢＰＭ（日本経済新聞出版本部）（2000/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 269p／高さ 20cm
• 商品コード 9784532163419
• NDC分類 020.4
• Cコード C0095

出版社内容情報

■目次

第Ｉ部　探書の遍歴

探書三十年の結末
[燕カヘシ]と[解剖道楽]
えらいことになったぞ！！
森鴎外の架空未来戦記
明治人は全部“奇人”？
明治時代のおおらかさ
思い込みは禁物
実に名案！？
この本は何なんだ？
きっと「何かになる！」
メロンより資料
ハムレットの心境！？
もうナニも申すまい
明治人に惹かれるわけ
紛失・茅道・茂様
古書でしか読めないもの
どなたの親切？
日露戦争「鯨」異聞
吾輩はドジである
野球と日本人
ぼくの好きな読書論
横田順彌の大馬鹿！！
同業者の「漱石」評価
貧困と気骨
「御行幸」と「皇居」
笑えるけれど、困ります
「似指」とは何か
思わず、にやり
大統領夫人の贈り物
わかったかね、Ｍ君
ペットブームに思うこと
有名作家の無名の作品
アメリカで出会った二人
俳人の美食旅行記

ほか

第ＩＩ部　旧聞異聞

明治・大正本のふしぎ
明治時代の美人写真
投稿青年・菊池寛
水を飲むべし
偶然とはいうものの・・・
漱石の猫と桂月の鼠
本荘幽蘭のこと
「お詫び」と「訂正」
やめられない理由
まさに幸運の見本
古書集め、失格！！
とても気になる
小杉未醒の未来予測
Ｋ子さんの[百円玉]
何か「おかしいぞ？」
「遺書本」を書くか・・・
西條八十作・大隈重信の歌
この本がお勧めだ！！
負けて当然！？
どんな本でも役に立つ
『男湯』と『女湯』の値段
「もめごと」から得た知識
なんとなく変な気持ち
趣味の読書を楽しむ
古書に思う敗戦の歴史
古書は知識の宝の山
そんなことが・・・
嬉しいけど、困ったなあ
よくあることだが残念
児玉花外とＪ・ロンドン
ピンときた『鯨の寝ざめ』
神様は大切に！！
富塚清が好きなわけ
『唐変木』は宝の樹
二十世紀最後の大発見
『日米他流仕合』裏話
小説より奇なる珍体験
誤記・誤認の指摘に思う
ワシントンの父親
ある一言から得たもの
[畝傍]消失で判ったこと
たまには楽しく笑おう
活字のユーモア
二冊の[宝の古書]

あとがき

内容説明

雑本の中にも、たいていなにかひとつはキラリと光るものがある。ＳＦ、珍本奇本から艶本、冒険小説まで、古書をたどることで現代を読む。

目次

第１部　探書遍歴（探書三十年の結末；〔燕カヘシ〕と〔解剖道楽〕；えらいことになったぞ！！；森鴎外の架空未来戦記　ほか）
第２部　旧聞異聞（明治・大正のふしぎ；明治時代の美人写真；投稿青年・菊池寛；水を飲むべし　ほか）

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[そうたそ]

★★★☆☆　個人的には古書収集は別に趣味でもなく、強いて言えば夏にある古本祭りなるものに行って掘り出し物がないか漁りに行く程度だ。だが、こうして読んでみるとなかなか古書というものも面白い発見が期待できるもので、著者が熱狂するのもよく分かる。ワンコイン程度の値段で売り出されている古書に意外と面白いものがあったりするのが興味深い。良いものが高いのは勿論だが、悪いものが安いというわけではないのが古書収集の面白さなのだろう。昔のハチャハチャSFも好きだが、こういった古書収集エッセイも面白いものだなあ。

2017/07/30

[はちてん]

作家で古書収集家のエセイ集。著者のモットーは『死蔵』しないこと。なるほど、こういった形で本を紹介すれば死蔵にはならない。けど、紹介された本は表題にあるとおり雑本とトンデモ本(笑)明治大正期のデタラメ本の紹介は笑えた。各書籍の写真が載っているのは楽しい。興味深いものと通過するものと雑多で面白い。装丁は守光正。

2013/09/16

[山田太郎]

いつの間にかこんな方向になってたのね。初期の短編集がほしい

2010/10/09

[いちはじめ]

古本好きにはたまらないエッセイ集。よくもこう次々ちょっとした発見を出来るなぁと驚嘆。

2000/03/07