高品質日本の起源―発言する職場はこうして生まれた

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  • サイズ B6判/ページ数 395p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532134167
  • NDC分類 366.7
  • Cコード C3034

内容説明

経済大国のルーツは戦前にあった。世界的な品質競争を勝ち抜く基盤となった「発言する職場」誕生の軌跡を追う。

目次

職場からの発言は競争力の根幹
第1部 品質への職場の発言(なぜ品質に注目するか;綿紡績業研究にみる興亡の歴史;ふたつの統計観察;職場の問題と変化;鐘紡は例外か―内部文章から読み解く)
第2部 定期昇給制の出現―生産労働者に(知られざる定期昇給の重要性;戦前日本の大企業にみる定期昇給)
第3部 知られざる貢献―戦前昭和期の労働組合(過小評価されつづけてきた戦前の労働組合;つよい組合とはなにか―団体交渉と解雇;生産の工夫の軌跡を追う;目配りのきいた共済活動;争議のメカニズム解剖;戦争と労働組合)
国際競争力の源泉

著者等紹介

小池和男[コイケカズオ]
法政大学名誉教授。1932年生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程修了。東京大学助手、法政大学助教授、名古屋大学教授、京都大学経済研究所所長、法政大学教授、東海学園大学教授、法政大学大学院教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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koji

1
第55回「日経・経済図書文化賞」受賞図書。小池先生は、私が人事で教育体系を考えていた時に参考にした「仕事の経済学」の著者で(勝手に)師匠と仰ぐ人です。80歳と思えない精力的な仕事ぶりは心から感嘆します。本書の核心は、終章の「共働的団体交渉モデル」です。これは高品質(高賃金国日本が生き残る道)をうみだすのに職場の中堅層の発言こそ重要だが、その有効な労使関係モデルとして提唱されたものです。本書は353頁かけて、綿紡績業、鉄鋼業、労働組合の活動を丹念に分析しこれを証明します。まさに良書です。2012/12/13

mocyuto

0
発言する職場は労働組合から生まれると説いている.前半の数値的なアプローチは良いのだが,推測が多くまた結論が見えにくくなかなか理解が進まなかった.グラフなどをもっと欲しかった.第2部の「定期昇給」辺りからは分かりやすくなった.高品質なものを作るという観点では技能に応じた昇給は正しいが,製品が多様になった今,品質だけでは競争力は上がらないことを念頭においておくべきだと自分は考えている.ただ生産者からの発言は非常に重要だと思うし,言われるがままではなく活発に議論すべきだと思う.2012/03/09

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