内容説明
「病い」を生きることの価値。病いはからだと心の「再生」への好機であるが、医療や社会は患者の「人間らしく病む権利」を奪い去る―病いの深淵へと至る旅、「からだの知恵」との対話、そして患者のからだを「領土」として支配する、医療の非人間性への告発。「病い・ケア・医療論」の未来の古典たりうる、深い洞察と問題提起の書。
目次
病い―危険に満ちた好機
病気になる
事故としての病い
ふたたび病気に
痛みを通して考える
失ったものを嘆き悲しむ
ケアに秘訣はない
「領土」としてのからだ、驚異を秘めたからだ
体裁をつくろうことの代価
化学療法という冒険〔ほか〕