内容説明
「臨死体験」研究の第一人者キューブラー・ロス博士の衝撃の新刊。
目次
死ぬこと、生きること
死は存在しない
生と死、そして死後のいのち
親を亡くした子供たち
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tu-bo@散歩カメラ修行中
36
死の受容のプロセスエリザベス・キューブラー=ロスが『死ぬ瞬間』の中で発表したもの。以下のように纏められている。すべての患者がこの ような経過をたどるわけではないとも書いている。否認・隔離 自分が死ぬということは嘘ではないのかと疑う段階である。怒り なぜ自分が死ななければならないのかという怒りを周囲に向ける段階である。取引 なんとか死なずにすむように取引をしようと試みる段階である。何かにすがろうという心理状態である。抑うつ なにもできなくなる段階である。受容 最終的に自分が死に行くことを受け入れる段階である2017/05/08
Mihoko
4
キュープラー・ロスが最後に行き着いた境地が書かれている。幻覚か!思い込みか!とも思ってしまうが、医師であり科学的見知を持ち、何より沢山の患者さんと日々向き合ってきた彼女の主張だから信じざるおえない。いや!信じたいと思う。彼女の言うようなあの世なら心安らぐ2022/06/17
HK
3
これは宗教です。哲学でさえありません。死ぬ瞬間の様子がわずかしか語られず、生の意味、目的が語られたりします。「生」と生の意味、目的は、これまた異なります。人は何万年も前から生きているのに、そして必ず死ぬにもかかわらず、自分の死の意味を知らないとは、その通りです。人は、ちょうど壁を通して伝わってくる音から、隣の部屋の住人が今何をしているか知るように、臨死体験を通して死を垣間見ているだけです。生については、細胞レベル、遺伝子レベルで、少しずつ分かってきましたので、死についてももう少し知りたいところです。2019/09/20
mao
2
ロス氏の本を読むのはこれが1冊目だが、信仰としてでなく、事実として死後が語られている点が興味深い。一概に受け入れられた訳ではないが、簡単に退けていいものでもないと思った。しかし、自身で体験できない死後について、私が納得できる地点はあるのだろうか。2014/04/26
Ryotaro Tsunekawa
1
多くの死を看取ってきたという、精神科医でもある著者の至った死生観は、事例の多さと信仰に左右されないことから説得力が強い。現時点では非科学かもしれないが非論理的ではない。つまり非科学的とは言えないということ。生にこだわることが生業であるはずの医師が、死を見つめることによって誰よりも深く生を考えるようになられた点は興味深い。今となれば終末医療などの取り組みはしばしば耳にするが、その分野のパイオニアであり、大家。いま本書に出会ったのも意味があるのかも知れない。2015/06/11