高周波の基礎

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高周波の基礎

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  • サイズ A5判/ページ数 168p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784501109707
  • NDC分類 547.5
  • Cコード C3054

出版社内容情報

  「理工学講座 高周波電磁気学」を出版してから8年以上が経過しました。この間多くの方から間違いや不適切な表現にご叱正をいただき,刷を改めるごとに小改訂を行ってきました。今も改定しなければならない点を抱えており,これらはできるだけ早い機会に何らかの訂正をしなければならないと思っております。しかしながら,それ以上に,最近この本の書き方そのものが現在の読者の皆さんにマッチしなくなってきているのではないかという感を深くしております。 そこで今回,表題も「高周波の基礎」と改め,内容もかなり大幅な変更を加えることにしました。執筆するに当たって留意したのは次のような点です。これは「マッチしなくなってきている」と感じている点の裏返しでもあります.(1)今まで以上に各章の内容と,実際面との関連を説明するようにする。(2)式の導出過程はなるべく簡潔に,ないしは別出しにする。(3)序論を1章設け,高周波以前の基礎的事項も取り入れる。(4)14回の講義回数を想定し,14章構成とする。(5)電波関連の章を4~7章,線路関係を8~11章に集結する。(6)共振器,電波の発生に関する記述を各1章設ける。(7)高周波のツールに関する説明を最後に1章設ける。(8)1章は10頁とし,槻要,4節(2頁/節),問題から構成する。(9)節は左側に説明,右側に対応する図面,表,解説,例題等を配置する。(10)問題は各章の内容との関連に留意し,ヒントをつける。本書の章構成と内容は次のようになっています。 第1章では,本書でいう高周波の範囲,周波数の名称、周波数と波長の関係、単一正弦波の表現法,デシベルとは何かについて,2章では,ベクトル,ベクトル演算子,直角座標と極座標,進行波と定在波を説明します・3章では,マクスウェルの方程式とその積分形,境界条件や,ポインティングベクトルについて述べます。 4~7章で電波について概説します.4章では,球面波と平面波の相違,真空中での平面電磁波の電界・磁界,その性質について述べます。5章の前半では、電波には直線偏波と円偏波があること,後半では任意の方向に進む平面電磁波がどのように表され,位相速度や軸方向波長がどうなるのかを説明します。 6章では媒質が絶縁体である場合,導電率を持つ場合に電波がどのようになるのかを学び、特に導電性の尺度とその影響を調べます。7章では,2つの異なった媒質が接する部分に平面電磁波が入射した場合起きる反射,透過を学びます。この場合,直交偏波,平行偏波が生じること,入射角に対して反射係数・透過係数がどうなるのかを述べます。 8~11章で線路とそれによる電圧・電流または電波の伝搬について述べます。8章では,分布定数線路から線路方程式を導き,解を求めます。また,線路に負荷を接続した場合の電圧・電流分布,走在波比,多端から見たインビーダンスなどを説明します。9章では,平行2線,同軸ケーブル,平行板の特性,使用可能な周波数を比較します。 10章では,導体による反射,平行平板間の電磁界から導波管内の電磁界を求めます。上に述べた線路と異なる点,各種のモードが存在することを学びます。11章は光ファイバです。光は仝反射により誘電体ロツド内を進みますが、実際は分散を少なくする工夫がなされていること,各種のモード,減衰特性について説明します。 12章では集中定数共振回路,線路共振器の共振現象,空洞共振器の共振周波数やモード,Qファクタなどを学びます。13章では,電波の放射について,放射源は何なのか等を簡単に述べます。14章では,高周波のツールとして,スミスチャート,Sパラメータ,計測器のいくつか,電波暗室について述べます。 執筆に当たっては,数多くの資料,書籍を参考にさせていただきました。その主なものは巻末に列挙しました。各著者に対し深く感謝申し上げます。また,巻末には,付録として,本書を利用していただくに当たり参考になると思われる事項を集めてみました。 本書は当初,高周波電磁気学の改訂版にしようかと思い,東京電機大学出版局植村八潮課長と相談しました。結論的には,内容がかなり変わること,高周波電磁気学は現在もかなりの読者が居られることから,別の本にしましょうということになりました。 編集に当たっては,出版局松崎真理さんに,TeXフォーマットの作成に当たっては三実印刷さんに,種々ご協力をいただきました。また,図面の作成,原稿のチェックなどで,工学部情報通信工学科電波応用研究室の皆さんに御世話になりました。あわせてお礼申し上げます。 前著を参考にしているので簡単かと思っていましたが,今回も自分の未熟さを痛感させられました。間違いや,ピントはずれの記述も多いことと思います。これらについては,大小にかかわらずご指摘賜れば幸いです。もし,刷を改める機会があれば,できるだけ充実させて行きたいと考えております。
2001年1月 著者しるす

1 序論-Ⅰ-
1.1 高周波とは
1.2 波長と周波数
1.3 正弦波の表現方法
1.4 デシベル
章末問題1

2 序論-Ⅱ-
2.1 ベクトル演算
2.2 ベクトル演算子
2.3 直角座標と極座標
2.4 進行波と定在波
章末問題2

3 マクスウェルの方程式
3.1 マクスウェルの4方程式
3.2 マクスウェルの方程式の積分形
3.3 境界条件
3.4 ポインティングベクトル
章末問題3

4 真空中の平面電磁波-Ⅰ
4.1 球面電磁波と平面電磁波
4.2 平面電磁波の条件と式
4.3 真空中の平面電磁波
4.4 平面電磁波の性質
 章末問題4

5 真空中の平面電磁波-Ⅱ
5.1 直線偏波
5.2 円偏波
5.3 任意方向への電磁波
 章末聞題5

6 等方性媒質中の電磁波
6.1 絶縁媒質中の平面電磁波
 6.2 導電媒質中の平面電磁波
 6.3 導電媒質中平面電磁波の性質
 章末聞題6

7 電磁波の反射と透過
7.1 垂直入射の反射・透過
 7.2 完全導体への垂直入射
 7.3 斜め入射
 7.4 直交・平行偏波の反射・透過係数
 章末問題7

8 伝送線理論
8.1 伝送線方程式
 8.2 伝送線方程式の解
 8.3 進行波と定在波
 8.4 線路から見たインビーダンス
 章末問題8

9 各種TEM線路
9.1 平行2線
 9.2 同軸ケーブル
 9.3 ストリップ線路
 9.4 線路の使用周波数範囲
 章末問題9

10 導波管
10.1 導体壁への斜め入射
 10.2 平行平板間の電磁波
 10.3 矩形導波管内のTE波
 10.4 導波管のモード
 章末問題10

11 光ファイバ
11.1 単一誘電体ロッド
 11.2 光ファイバの種類
 11.3 光ファイバの導波モード
 11.4 光ファイバにおける信号劣化
 章末問題11

12 共振器
12.1 集中正数共振回路
 12.2 線路共振器
 12.3 空洞共振器
 12.4 共振器のQ
 章末問題12

13 電波の放射
13.1 高周波電流が電波発生源
 13.2 磁流も発生源
 13.3 変位電流も
 13.4 発生源の作る電磁界
 章末問題13

14 高周波のツール
14.1 スミスチャート
 14.2 Sパラメータ
 14.3 高周波用計測器
 14.4 電波暗室
 章末問題14

付 録
 A.1 主要定数
 A.2 量記号および単位記号
 A.3 三角関数・双曲線関数
 A.4 ベクトル公式
 A.5 微分・積分公式
 A.6 微分方程式
 A.7 関数の展開
 A.8 単位の名称(接頭語)
 A.9 ギリシャ文字

参考文献
索 引

目次

序論
マクスウェルの方程式
真空中の平面電磁波
等方性媒質中の電磁波
電磁波の反射と透過
伝送線理論
各種TEM線路
導波管
光ファイバ
共振器
電波の放射
高周波のツール

著者等紹介

三輪進[ミワススム]
東京大学工学部電気工学科卒業(1953)。工学博士(1986)。三菱電機株式会社入社(1953)。現在、東京電機大学工学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。