内容説明
大震災の経験を無駄にしてはいけない。情報やリスクという観点から、予防だけでなく、起きてしまった災害の被害を可能な限り減ずるために何をすべきか、何ができるのかを考える。
目次
序論1 国難候補の巨大地震と企業の事業継続計画
序論2 破壊的リスクに対する管理可能性―危機的管理と管理の危険性との相違
第1部 理論的提言(リスクのディスクロージャーに関する研究の必要性;市民社会の変容とディスクロージャー;行政によるディスクロージャーの役割;有事の風評被害とレビュテーション;安全文化強化のための評価システム;ディスクロージャーの数理的手法)
第2部 制度的提言(被災中小企業の対応と復興および支援の実態分析とその必要性;大震災による中小企業の被災状況に関する緊急調査報告;大震災後の金融機関の業務継続と被災中小企業への金融支援;大震災後の損害保険の役割について―中小企業のリスクファイナンスを考える;大震災による浸水被害と産業被害の実態調査からの提言;産学官連携による震災復興への大学の役割)
第3部 実践的提言(想定外リスクの見極めと2次的災害を防ぐ実践的対応;日本企業におけるBCMの現状と今後の課題;想定外の危機事象が発生したときの企業のあるべき姿;上場会社の震災ディスクロージャー;東京電力のパラドックス―配当金および役員報酬の肥大化;震災から被災地に立地する大学が学び得たこと―石巻専修大学の1年のあゆみから)
著者等紹介
柴健次[シバケンジ]
関西大学大学院会計研究科教授、博士(商学)関西大学。1982年神戸商科大学大学院経営学研究科博士後期課程中退。大阪府立大学経済学部教授、関西大学商学部教授を経て、2006年より現職。現在、日本会計研究学会理事、日本ディスクロージャー研究学会名誉会長、日本会計教育学会会長、日本経営分析学会理事、日本監査研究学会理事、日本学術会議連携委員など
太田三郎[オオタサブロウ]
千葉商科大学商経学部教授、博士(経営学)東京農業大学。1976年青山学院大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得。1985年より現職。現在、危機管理システム研究学会参与、日本ディスクロージャー研究学会理事、日本経営分析学会理事、経営行動研究学会理事など
本間基照[ホンマモトミツ]
(株)インターリスク総研コンサルティング第一部主任研究員、マネジャー。1992年早稲田大学理工学部電気工学科卒業。同年、三井住友海上火災保険株式会社に入社、三井住友アセットマネジメントを経て、2004年より現職。企業、大学、自治体の防災対応や危機管理態勢構築を支援。現在、公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、日本経営分析学会、日本リスク研究学会などに所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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