出版社内容情報
ママのおなかにはあかちゃんがいます。まこは、もうすぐおねえちゃんになるのです。
いよいよ出産の日。あかちゃんがうまれてくるのを病院のいすでまっているうちに、まこはねむってしまいました。
……「まこ、まこ」
ねこのリリにおこされて目をあけると、まこはうすみどり色のあかるい森にいました。うんとちいさいころ、まこはここにいたことがあります。そう、ここはおかあさんのおなかのなか!
まことリリが森をぬけて野原にでると、ちいさいあかちゃんがねむっていました。これからうまれてくる、まこのいもうとです!
小学校1年生のまこの視点で、命の誕生をファンタジックに描きます。おねえさん、おにいさんになるお子さんにぴったりのお話です。
内容説明
まこは、もうすぐおねえちゃんになるのです。いもうとかな?おとうとかな?すっごくかわいいだろうなあ…。まことあかちゃんが、はじめてであった日のおはなし。
著者等紹介
かわしまえつこ[カワシマエツコ]
群馬県生まれ。群馬大学教育学部卒業。「十一月のへび」で第19回小さな童話大賞・大賞を受賞。2006年に『まんまるきつね』(ポプラ社)でデビュー。2009年に『花火とおはじき』(ポプラ社)で日本児童文学者協会新人賞を受賞
高橋和枝[タカハシカズエ]
神奈川県生まれ。東京学芸大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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wonderhoney
5
4歳女児がお気に入りの本。何度も読まされます。2023/10/21
遠い日
5
高橋和枝さんの絵が、それはもう絶品です。出生前記憶をいとも鮮やかにテキストを補う形で描き出す。まこが生まれてくる妹か弟を待ちわび、いざ出産という時に、お母さんが心配で夢のような形で見たことごと。おなかの中の世界がイメージとしておそらくこうであろうと、納得させられる形で描かれています。赤ちゃんとの会話、生まれてくることへの不安を掬い取り、励ますこと。まこちゃん、自信を持ってお姉ちゃんになれましたね。2023/08/16
You
2
胎内記憶をモチーフとした物語。予定より早めに生まれてきたがっている妹を待って、病院の待合室で眠ってしまった主人公。これから生まれてくる、まだ天使の羽のついた妹と、本物の猫の姿になって現れる、大好きな猫のぬいぐるみリリと一緒に、“おかあさんのおなかの中”の世界でのびのびと遊ぶ。生まれる先の世界へのつなぎ方が良かったな。絶対に貸さないと言っていたリリと自分に妹を挟んで暗闇の先へ飛び出すお姉ちゃんの勇気が良かった。高橋和枝の赤ちゃん絵の神々しさ。おかあさんのおなかの中が本当にこんなのどかな世界だったらいいなぁ。2023/08/16