出版社内容情報
かこさとしは、一九四八年に大学を卒業してから四十代半ばまで、セツルメントというボランティア活動をとおして、毎週のように手描き紙芝居を子どもたちの前で演じていました。子どもたちの欲求に応えるおもしろい作品を探究しつづけたことが、その後の創作活動へと繋がっていきました。また、かこは紙芝居の歴史を研究し、その本質を知ろうとしました。本書では、かこの膨大な紙芝居資料をふりかえり、作品の魅力を探ります。
全紙芝居作品の概要のほか、作品年表、かこさとしの紙芝居に関する寄稿などを集める。セツルメント時代の貴重な資料など、図版を多く掲載し、視覚的にもわかりやすくまとめています。今、紙芝居の創作・実演にかかわるすべての人に楽しんでいただける内容です。
目次
第1章 紙芝居創作のあゆみ(創作のはじまり;セツルメント時代 ほか)
第2章 紙芝居の特徴とかこ作品(大きさ;しかけ ほか)
第3章 紙芝居と絵本の比較(『てんもく山のおかよちゃん』;『かいぞくせん がぼがぼまる』)
第4章 かこさとし紙芝居全仕事(かこさとし紙芝居年表;紙芝居作品紹介)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おはなし会 芽ぶっく
14
「紙芝居の魅力は、演ずる人にある。」「紙芝居というのは、要するに紙による芝居。演劇としての起承転結があって、時間の流れその他がぴたっといかないと、見ている人には何のことやら、となってしまう」数多くの紙芝居を世に送り出してくださったかこさんの言葉は、その通り。『てんもく山のおかよちゃん』『かいぞくせん がぼがぼまる』の絵本と紙芝居の比較がとても面白かったです。2021/12/23
kaz
1
図版が小さいのが残念だが、かこさとしの世界観が少しうかがえて、面白い。図書館の内容紹介は『かこさとしの代表作ともいえる絵本「どろぼうがっこう」「おたまじゃくしの101ちゃん」などは、元はといえば紙芝居だった-。かこさとしの創作の原点ともいえる紙芝居に関する仕事をふり返り、その創作の秘密を紐解く』。 2021/11/25
takao
1
ふむ2021/10/04
AMOROS
1
第三章の「紙芝居と絵本の比較」を読んで、目から鱗が落ちる 感じ。2021/10/02