内容説明
沙良の見つけた初めての恋。『レッスン1』、演劇部の仲間と別れて、自分の居場所をさがした美月は…。『風速1万メートル』、高校受験を前に、詩織の世界が大きく揺れる。『たくさんのお月さま』。新しい季節に向かって歩きだす三人の少女のアンソロジー。
著者等紹介
泉啓子[イズミケイコ]
デビュー作の『風の音をきかせてよ』(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
80
YA。中学生向け恋愛小説。中編が3つ[レッスン1]中学生になったばかりの沙良は、陽キャな新しい友達に流され中。周りが恋愛話になっても自分はそんなこと考えたこともなかった。ついいい顔していたら「おまえさ、いやなら、ことわれよ」と言ってくる男子がいた。[風速1万メートル]家庭のごたごたで気がふさぎ演劇部から足が遠のいている美月。新しい友達と付き合うが、不安と不満で心が押しつぶされそう。[たくさんのお月さま]母親や先生に進路を押し付けられて、詩織はキレた。尊敬していた先輩カップルが別れたことにショックを受ける。2021/05/12
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
52
仲良しだった友人と別々の中学校に通うことになり、友達が出来るか不安な沙良でしたが・・「レッスン1」。ある事情で演劇部を辞めた美月でしたが・・「風速1万メートル」。高校受験の事で母親と意見が分かれた詩織は・・「たくさんのお月さま」。思春期の悩みを描いた短編集全3話。大人への階段を少しずつ上り始めた彼女たち。その道のりは決して平坦なものではありません。どの話もそんな彼女たちの葛藤が伝わってくるお話でした。丹地陽子さんのイラストが素敵でした!★★★2013/02/11
ねむねむあくび♪
42
娘の本。バスツアーのバスの中で、居眠りする娘の隣で読む・・・。柔らかな思春期の中学生や高校生の胸の内の葛藤や揺れる想いを丁寧に書いたお話でした。私の娘は、どんな風に大人になっていくのだろうか・・・と思いを馳せながら読了しました。2013/06/29
杏子
10
思春期の中学生女の子の短編三つ。同年代の子どもが読むには適当だろうが、大人の目からはどうにも薄っぺらい。それとも、今時の女子中学生はこんな感じなんだろうか… 2013/11/24
蜜柑
6
中学生特有のあの感じが懐かしい。「たくさんのお月さま」が良かった。自分の憧れの対象を作り上げる気持ちはよくわかる。2015/09/20