出版社内容情報
たんぽぽのわたげは わらいながらとんでいく… また たんぽぽに なれるから
たんぽぽになれば、友達に、うさぎに、ちょうちょに、また会うことができます。風に身をまかせて飛んでいく綿毛は、自分で行き先を決めることができません。それでもなお、綿毛が笑いながら飛んでいくのは、新たな出会いへの希望に胸を膨らませ、再び野原いっぱいに花を咲かせたいと願っているから。画面からあふれんばかりに描かれたたんぽぽからは、巡る命の輝きと生きるよろこびが伝わってきます。旅立ちの季節、出会いの春に読みたい絵本です。
内容説明
わたげはわらいながらとんでいく。また、ともだちにあいたくて。ひとつおおきくなったこどもたちへ。
著者等紹介
内田麟太郎[ウチダリンタロウ]
1941年福岡県大牟田市生まれ。詩人、絵詞作家。『さかさまライオン』(長新太・絵、童心社)で第9回絵本にっぽん賞、『うそつきのつき』(荒井良二・絵、文渓堂)で第46回小学館児童出版文化賞、『がたごとがたごと』(西村繁男・絵、童心社)で第5回日本絵本賞を受賞
南塚直子[ミナミズカナオコ]
1949年和歌山県生まれ。ハンガリー国立美術大学で銅版画を学ぶ。2013年京都嵯峨美術大学陶芸科に入学、陶板画を学ぶ。銅版画の絵本に『キリンさん』(第4回日本絵本賞/まど・みちお・詩、小峰書店)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶぶ ひこ
33
タンポポのわたげは、わらいなが飛んでくんだ。また、タンポポになれるから。また、子どもたちの笑顔にあえるから。……今日も幸せいっぱいの黄色いタンポポのわたげは、やさしく風にゆられて飛んでゆく。2024/04/26
anne@灯れ松明の火
24
画家の南塚直子さんSNSご紹介。新着棚で。たんぽぽの綿毛は、自分で行き先を決めることはできない。なのに、綿毛は喜んで飛んでいく。それはなぜだと思う? たんぽぽの喜び、幸せが、絵本いっぱいに、短い言葉とかわいらしい絵で表現される。これを読んだら、下を向いていた人も顔を上げるだろう。泣いていた人も微笑むだろう。私も、たんぽぽに、たんぽぽの心持ちになりたい! 2024/03/26
雨巫女。
13
《本屋》春らしい絵本。綿毛が、飛んでいる姿は、可愛いなあ。2024/02/26
遠い日
6
同じコンビの『はなになりました』とともに。南塚直子さんの絵がとにかく春らしい明るさですばらしい。たんぽぽは意思を持ってたんぽぽになることを選んでいるのが楽しい発想。たんぽぽはみんなに会うことを待っている。だからかな?わたしもたんぽぽを見つけると「あっ!たんぽぽ!」と必ず思うもの。2024/04/05
たくさん
4
内田麟太郎さんの文章がとても優しく繰り返して読むのも心地が良い。心にさらっと触られて褒められるようなふわっとした温かい文章。タンポポのたくましさ、笑顔のような健気さ、いいなあって思えることがたくさん。子供がこういう気持ちで育ってくれたらなあって願わされる本でした。2024/03/23