出版社内容情報
ねこのももちゃんが死んだ。友だちがやさしくしんぱいしてくれるので、ついつよがり「はじめから、ねこなんていなきゃよかった」といってしまった。でも家にかえると、ももちゃんはもういない。みんながくらいかおをしていたら、かあさんがいった。「かなしいのはあたりまえ。みんな、なきましょ」すると、ももちゃんの思い出が次々よみがえってきて……かわいがっていた猫の死をきちんと受け止め、悼むことの大切さを描く絵本。
内容説明
悲しいときには、泣いていいんだ。じゃれたり、あまえたり、いたずらしたり…いつもとなりにいてくれた、ねこのももちゃん―いのちの愛おしさ、あたたかさがつたわってくる絵本。
著者等紹介
村上しいこ[ムラカミシイコ]
三重県生まれ。『かめきちのおまかせ自由研究』(岩崎書店)で日本児童文学者協会新人賞、『れいぞうこのなつやすみ』(PHP研究所)でひろすけ童話賞、『うたうとは小さないのちひろいあげ』(講談社)で野間児童文芸賞を受賞
ささめやゆき[ササメヤユキ]
東京都生まれ。1970年代にパリやニューヨークで絵を学び、帰国後、本の挿画などを手掛ける。『ガドルフの百合』(宮沢賢治・作/偕成社)で小学館絵画賞、『あしたうちにねこがくるの』(石津ちひろ・文/講談社)で日本絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
173
飼い猫ロス。失った悲しみ。沸き立つ様々な感情。あの温もりを、楽しさを、優しさを、いつまでも忘れない。ももちゃんと会えて良かった。2020/03/28
ぶち
109
家に帰っても、猫のももちゃんのお出迎えがない。亡くなってしまったのだ。家族みんな暗い気持ちでいたら、お母さんが「かなしいのはあたりまえ。みんな、なきましょ」。すると、ももちゃんの思い出が次々よみがえってきて.....読んでいた私も号泣です。そして私もいってしまった猫たちを思い出しました、ふわふわした毛の感触だったり、膝に乗ってきたときの重みだったり、胸の上で寝ているときのぬくもりだったり。このお母さんが洗濯物をたたむときに膝に乗ってきたももちゃんの感触を思い出したように、感触も思い出になるのですね。2020/02/24
みかん🍊
100
読みながらぼろぼろ泣いてしまった,天国に行ってしまった猫のももちゃん、使ってたグッズももう使わない,玄関にも迎えに来ない、めんどくさい猫なんていなきゃよかった,沈む家族にお母さんが言った、悲しいのも辛いのも当たり前、泣こう!ももちゃんを思ってみんなで泣いた、猫なんていてくれて良かった、大切な家族、会えてよかった。2020/02/29
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
51
猫愛いっぱいの本でした。命は永遠でないし、悲しい時は泣こうとお母さんが言って、みんなで悲しみを共有出来て良かった。2021/02/24
k sato
50
生きものと暮らす現実を受入れる覚悟はありますか。この物語は、飼い猫のももちゃんが天国に行ってしまったことを嘆くところから始まります。こんなに悲しむくらいなら初めからいなければよかったと、女の子は投げやりな気持ちになっていました。でも、泣いてみると楽しかった想い出が次々にあふれ、一緒に暮らした時間を愛おしく思い出します・・・(´ω`)女の子の悲しみは理解できます。でも、いてくれたことで得られた財産もあったはずです。生きものをお迎えするときから、そういう現実に直面することも予測しておく必要があるのですね2023/06/29