出版社内容情報
昔ごろべえという強いさむらいがいて「こわい」と思ったことがなかった。「こわがらせてさしあげます」小僧はそう言って……。昔、ごろべえという強いさむらいがいて、一度も「こわい」と思ったことがなかった。「こわいとはどんなきもちなのだろう」どうしても知りたいごろべえは、もののけ達のすむくにへ旅立った。もののけの大将おおにゅうどうは、ごろべえの話を聞くと、つぎつぎに恐ろしげな化け物に化けた。ところがごろべえ、ちっともこわくない。失意のうちに帰ってきたごろべえに、寺の小僧は「わたしがこわがらせてさしあげます」と言った。
おおとも やすお[オオトモ ヤスオ]
著・文・その他/イラスト
著者等紹介
おおともやすお[オオトモヤスオ]
大友康夫。1946年埼玉県生まれ。さまざまな職業を経たのち、わが子に触発され絵本を描きはじめる。作品多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Smileえっちゃん
55
図書館本。日本一つよいお侍のごろべえ、力の強さは百万力。怖いものが知りたくて、物の怪の世界に行くも、怖さは感じなかった!お寺の小坊主さんのとんち、一休さんみたい。力が強いだけじゃなかった!優しさもいっぱい!最後の絵が良かった!大きな体に抱き留めたものは…? ちょっとドッキリしました。そしてほっこりと・・・2021/03/06
☆よいこ
52
「わたしは、こわいということがわからないのです。ぞっとしたこともないのです」というごろべえは、もののけたちの国に行く。▽読み聞かせ向き。面白かった。ラストもよかった。2019/07/24
ann
46
先月お亡くなりになった作者・おおともやすお氏。実は同僚のお身内だったということを知り読んでみた。絵が素晴らしい。オチには安堵。そういえば「くまくん」シリーズは子供たちが小さな頃読み聞かせた覚えが。折に触れて作品を読み返していきたい。2020/11/23
Smileえっちゃん
24
再読本でした。2023/05/31
ヒラP@ehon.gohon
14
怖いとかぞっとしたとかという経験がないごろべえさんですが、思いもかけないところに弱さがありました。 その人情味溢れるごろべえさんに、とても親しみを持ちました。 もののけの国に行っても、大入道に脅されても、びくともしないごろべえさんでしたが…。 あとは読んでのお楽しみです。2019/03/01