内容説明
ここは沖縄けんのやんばるの森です。自然ゆたかなこの森は、ぼくたちのあそびばです。ある日、森の木が切りたおされて―。
著者等紹介
たじまゆきひこ[タジマユキヒコ]
田島征彦。1940年、大阪府堺市に生まれる。高知県で少年時代を過ごす。絵本に『祗園祭』(第6回世界絵本原画展金牌受賞)、『じごくのそうべえ』(第1回絵本にっぽん賞受賞)、『はじめてふったゆき』(竹内智恵子・共作/1989年ライプチヒ国際図書デザイン展銀賞受賞)、『てんにのぼったなまず』(第11回世界絵本原画展金牌受賞)、『ふしぎなともだち』(第20回日本絵本賞大賞受賞)などのほか、35年間の画業をまとめた、自伝的画集『憤染記(ふんせんき)』(染織と生活社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
68
朝ドラの美しい風景とリンクして勝手に昭和の話と思いながら読んでたら、オスプレイが出てきて驚いた。沖縄の人びとの置かれた状況は昭和と変わらない。自然はためらいなく壊されていくばかり。2022/05/17
すぱちゃん@しばらく低浮上になりますが、元気です
27
沖縄県東村高江にオスプレイがやってくる!住民は反対してます。しかし、貴重な生き物の棲みかの木を切り、オスプレイは。げんたやハルコがうなぎやエビを捕った川、やんばるの森。政府は色々天然記念物等を指定してますが、米軍の為の開発には、全く野放し状態なんじゃないかな。そして、オスプレイ墜落。村民の心情を思うと涙が出る絵本です。2021/03/01
ヒラP@ehon.gohon
18
こういう絵本を読んでしまうと、とても平和国家の日本などと傍観者を決め込んではいられないと思います。 沖縄にはまだ戦争が残っていました。 同じ日本の中で、米軍基地移転に賛成する人、反対する人がいて、それぞれに「平和」を唱えているのだから、何と無責任な平和論だと思ってしまいます。 一方的な立場で強調するのは本意ではありませんが、子どもたちに考える力を培わせることこそが、大人の課題だと再認識しました。2019/08/30
おはなし会 芽ぶっく
17
沖縄本島北部にひろがるやんばるの森は、そこでしか育まれない貴重な生き物の宝庫。開発により理不尽に生き物たちが殺されている現状を、ご自身が双子の兄弟の征三さんと幼少にに過ごした頃とリンクさせ描かれた絵本。自然を壊していく、子どもではどう抵抗したらよいのか分からない大きな力を、オスプレイが象徴しています。2022/04/11
遠い日
15
田島征彦さんの反戦絵本。繰り返し繰り返し、声を上げ続ける田島征彦さんの、祈りと願い。本当に届けたい人たちへは届かないであろうもどかしさ。戦争はまだそこにあると、感じられてならないのが悔しい。2019/08/01