出版社内容情報
太平洋戦争末期、激しい砲火の中で、小妖怪キムジナーに助けられた沖縄の少女の物語。平和を願う絵本。 SLA選定/JLA選定
内容説明
これは、おきなわにすんでいるさちこという女の子のはなしです。「おおきな木にはキジムナーがすんでいるんだよ」おばあさんは、さちこにはなしてくれます。「キジムナーは、よるになると木のなかからでてきて、しまのまわりをとびまわっているよ。さっちゃんのことも見まもってくれるさあ」。生命の尊厳と基地問題の本質を鋭く問います。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MI
65
大きな木にはキジムナーが住んでいて、島の人を守っている。戦争の惨さと沖縄の人との関わりを描いた絵本。歩けないさっちゃんが主人公である日戦争で島の人たちの島が爆弾や兵隊がうろうろ。家族を失ってさっちゃんはキジムナーに助けられ。戦争とそして戦後の沖縄の物語。戦争という辛い記憶だが、島のアメリカ兵のことなどを知ることができる絵本。2024/09/12
gtn
28
無辜の民衆が最も犠牲になった沖縄。そして、未だに負の遺産を一身に背負わされている沖縄。だが、将来、必ずキジムナーが守ってくれる。キジムナーには、悲哀をあじわった者を幸福にする使命がある。2022/12/01
ほんわか・かめ
21
おばあさんとカリエスという難病を患っているさっちゃん。戦禍の中でキジムナーに助けられるお話。《いくさの中では、力の強いものは大切にされるが、わしら弱いものはじゃまにされる》《人を殺す兵隊より、米や野菜を作る農民のほうがえらい》《てっぽうをもった人はてっぽうをもった人にたおされる》〈1996/童心社〉2022/06/28
ほんわか・かめ
12
沖縄戦を、キジムナーと出会ったことで“運良く”生き延びることのできた女の子。カリエスという病気のため足が不自由だった。取り残され《いくさの中では、力の強いものは大切にされるが、わしら弱いものはじゃまにされる》と諦める おばあ。せっかく耕した田畑を基地を作るために踏み潰していくアメリカ軍《人を殺す兵隊より、米や野菜を作る農民のほうがえらい》 キジムナーでさえ、鉄砲を発砲すれば撃ち返され命を失う。《てっぽうをもった人はてっぽうをもった人にたおされる》兵器は持つべきじゃないんだ。〈1996/童心社〉2024/07/05
ヒラP@ehon.gohon
10
【再読】大人のための絵本2022/05/14