内容説明
だれにも、忘れられない人や、できごとや風景や花や、声や音…がある。これは、忘れられないみっつの音の物語。ひとりの男の子の耳のおくに鳴りひびくみっつの音の中に、三代にわたるみっつの物語が埋もれている。さて、それは、どんな音、どんな物語なのか―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
16
男の息吹のような絵本です。 太鼓に向かう若衆の中に、三代に渡る命の音が響きます。 鯨獲りだった祖父、花火師だった父、打ち鳴らすものは違っても、その生きざまを音として引き継いだ若者が、大太鼓の前でばちを振り上げます。 自分自身は、誰かにもらったでんでん太鼓が忘れることのできない風景なのですね。2019/10/08
遠い日
14
片山健さんの渾身の絵と、今江さんの力強いことばとが相乗効果となって、読む者の胸に響く。17歳、太鼓を披露する晴れ舞台を前に、3代にわたる「音」の記憶が蘇る。どれも含みのある物語を孕んだ男の浪漫だ。心に秘めた人の届けと、いざ、祭り太鼓だ。2018/10/08
ツキノ
11
この迫力、17歳男子の決意、祖父、父から伝えられてきたこと…勢いよく、そしてじわじわと伝わってくる。1995年の作品。2015/12/19
おはなし会 芽ぶっく
10
読メを読んで。三代にわたる青春叙事詩とでもいえば良いのだろうか?片山健さんの絵が、まるで映画を1作品観たかのような読後感がある。【第45回 小学館児童出版文化賞】2018/11/26
kyokow
1
幼稚園から借りてきて読んだ絵本。お父さん(花火師)のエピソードが絵とマッチしていて気にいりました。2012/02/13