出版社内容情報
だれもいない夏のすなはま。海の中からなにかがやってきました。厳しくも豊かな自然を生きるウミガメの成長を描いた物語。
鈴木 まもる[スズキ マモル]
作・絵
内容説明
でてきたでてきた。うまれたばかりの子ガメたち。それはながいながい、たびのはじまりであり、しぜんのふしぎをしる、いのちのものがたりなのです。太平洋20,000kmの旅―小さな命の大きな物語が、いまはじまる。
著者等紹介
鈴木まもる[スズキマモル]
1952年東京都生まれ。東京藝術大学工芸科中退。「黒ねこサンゴロウ」シリーズで赤い鳥さし絵賞、『ぼくの鳥の巣絵日記』(ともに偕成社)で講談社出版文化賞絵本賞、『はしめディーゼルきかんしゃデーデ』(童心社)で住田物流奨励賞特別賞、『ニワシドリのひみつ』(岩崎書店)で産経児童出版文化賞JR賞を受賞。全国各地で鳥の巣と絵画の展覧会を開催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベーグルグル (感想、本登録のみ)
56
ウミガメの一生が描かれている。迫力ある壮大な絵も素晴らしい。ウミガメはよく見るが、産卵には何度かチェレンジしてまだ見たことがない。いつか見てみたい。先月より、小笠原の海底噴火により軽石が漂着していて、地元では色々と問題になっている(船のエンジントラブルなど)が、子ウミガメが弱った状態で発見され、その後死亡し解剖した所、お腹に軽石がいっぱいあったよう。懸念していた事が起きたと感じた。これ以上、ウミガメや海に生き物に被害が出ませんように。2021/11/14
papapapapal
49
全長わずか5㎝ほどで生まれたウミガメの赤ちゃん。海に出て、黒潮にのり、2年がかりで10000キロ離れたカリフォルニアを目指します。そして20年が経ち、1メートル以上に大きくなったウミガメは、また、1年かけて遠く離れた日本に帰ってくるのです。…誰に教わる事もなく。 ウミガメの生きざまを、ありのまま淡々と描いたお話ですが、ラストの2ページには心が震えました。大切なことが、たくさん描かれてます。2019/08/24
のあ
36
命の重さを、尊さを感じられる絵本。ウミガメが産卵出来る海があることを、海を守ってくれてる人達がいることを嬉しく思った。子供達が広い世界での命の営みをありありと思い描きながら、思いの込められた襷をしっかり受け取り、受け継いでいける本だと思う。2017/01/29
くぅ
34
絵が綺麗だし、カメ以外も出てくるみたいだから…と試しに借りてみたけど、なかなか為になる。海や自然の厳しさから人間の環境破壊まで触れてあって、単純に生き物をみて楽しむだけじゃなく長く親しめる絵本。(3歳9ヶ月)2021/02/26
杏子
33
鈴木まもるさんの講演会で購入して、サインしていただきました。講演会では、鳥の巣についてのお話をお聞きしました。鳥や生き物が大好きな鈴木さんのお話はとどまるところを知らなかったようで、興味深いお話をたくさん伺うことができました。このウミガメの本も素晴らしいですね。これは勤務校に寄贈し、子どもたちに見せてあげたいです。小さなウミガメが海に乗り出して、様々な危険を乗り越えて成長していく姿は感動を呼ぶことでしょう。2017/05/28