銀輪の巨人(ジャイアント)

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銀輪の巨人(ジャイアント)

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  • サイズ A5判/ページ数 221p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784492502341
  • NDC分類 536.86
  • Cコード C3034

内容説明

瞬く間に世界最強にのぼりつめたとてつもない自転車メーカー「台湾巨大機械」とは何者なのか!?ニッポン自転車産業の強烈な空洞化はなぜ起きたのか?同じ危機にあった台湾はなぜ奇跡的な成長を手にしたのか?はじめて解き明かされる自転車インダストリーの現代史。

目次

第1走 ジャイアントと劉金標
第2走 脱OEMとブランド確立へ
第3走 中国という「戦場」で勝つ
第4走 「Aチーム」という奇跡
第5走 自転車産業が衰えた国、日本
最終走 自転車という文化を売る会社

著者等紹介

野嶋剛[ノジマツヨシ]
1968年生まれ。上智大学在学中、香港中文大学や師範大学(台湾)などに留学。1992年に朝日新聞に入社し、社会部などを経て、1997~1998年に中国・アモイ大学で客員研究員。2001年にシンガポールに赴任し、イラク、アフガン戦争で戦場取材を担当。2007年から2010年まで台北支局長を務め、現在は朝日新聞国際編集部次長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Miyoshi Hirotaka

10
自転車は20世紀に入り飛躍的な進歩を遂げた。ライト兄弟の生業で、松下幸之助も自転車用ライトで財を成した。「はいからさん」の大和和紀や夏目漱石も愛用。わが国は独英と並び戦前の三大生産国。グローバル化も早く、戦時にはマレー半島の電撃作戦を支えた。戦後は軍民転換で品質が向上、80年代には日本製MTBがE.T.を乗せて空を飛んだ。ところが、通勤・通学に用途を限定し、ガラパゴス化。世界の潮流に乗り遅れ、約20年間で技術と市場を喪失。新しい価値創造ができなかったわが国の弱さという視点で読むと教訓に満ちている。2013/08/30

ちんれん

8
【新富分館】台湾についておもしろい本を書く朝日の記者が書いた、アジアの企業物として読み応えがある本と友人に紹介されて読んでみた。企業分析物としてはもうちょっと、生産工程や販売、物流システムについて詳しい説明が欲しいと思ったが、さすが有名人が書いただけあり読ませる読ませる。GIANT 捷安特ブランドの巨大機械工業の創業から、OEM企業への発展、更にOBM企業への飛翔。中国市場への進出と、価格競争から脱却して、自転車文化を自ら作り単価の高い高級車市場を拡大させて売上を伸ばして来た姿が書かれている。それに対して2014/09/05

がぉ@春待人

7
 銀輪の巨人 <自転車のGIANT> 世界トップの台湾自転車企業GIANTの起業からトップになるまで、及びトップを誇っていた日本企業の凋落話 そういえば、我が家にある自転車も、20年~10年前は、BRIDGESTONE、DEKI、ARAYAと国産ばかりだったのに、 ここ数年購入の自転車はCORRATEC、GIANTと海外製品ばかりになってしまっています。 日本メーカーも中国製品に安価で対抗するばかりではなく、自転車文化を作り市場を開拓、復活してほしい所です。2015/02/13

Teppei Nakano

6
高校生の頃、各ブランドのカタログを集めて眺めてた。その時は、GIANTなんて「安かろう悪かろう」って思ってた。でも、その後、ツールドフランスのオンセをサポートするようになってから、カッコイイと思うようになったが、この本を読むまで、その裏にあったGIANTの果敢な世界戦略について知らなかった。名実ともに世界最大に成長した台湾企業と対象的に没落した日本の自転車産業の構図が描かれている。GIANTの日本進出戦略に引っ張られるにせよ、そうでないにせよ、日本で「スポーツサイクル」に乗る人は確実に増えてると思う。MT2012/09/28

Kentaro

5
脱OEMとブランド力の確立に向けて走り出した自転車のジャイアントが重視したのは、新しいテクノロジーの導入において、その最先端を走ることだった。ジャイアントのカーボン・ファイバー製自転車に対して、最もビビッドに反応があったのは自転車のロードレース界だった。コストをある程度度外視し、軽くて強くて速い自転車を求めるレースの厳しい要求に、ジャイアントの技術力がマッチしたのである。1990年代の中ごろになると、欧州での販売網はほぼ確立され、同時にカーボン・ファイバーの自転車を作っているメーカーという認識が固まった。2018/10/17

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