出版社内容情報
アジア経済発展の50年を基本的な理論とデータで振り返りながら途上国の経済発展についてやさしく解説。経済学の基礎知識をもたない学生を開発経済学の世界に招待する。
内容説明
1国の経済には成長期もあれば衰退期もある。成長期といえどもその過程は一直線ではない。成長率が著しく高いこともあればこれが急降下することもある。アジアはそういう変動を貫いて力強いエネルギーを発揚する「歴史的勃興期」の直中にある。本書は、アジアの経済発展の50年を振り返りながら、各国がどのような道筋をたどって現在を築いたのか、その論理を説いたものである。
目次
「マルサスの罠」―貧困のメカニズムを探る
人口転換―アジアは人口問題を解決しつつある
「緑の革命」―農業の技術進歩はいかにしておこるか
工業発展(工業化はいかにして開始されるか;初期条件と工業化政策)
貿易と海外直接投資―アジアを興隆させたもの
社会主義経済から市場経済へ―中国における体制転換の実験
政府開発援助―自助努力支援の旗を高く掲げよ
アジア経済危機とはなんであったか―高成長戦略の転換
アジア経済の新動態―「アジア化するアジア」
付録 アジア開発指標
著者等紹介
渡辺利夫[ワタナベトシオ]
1939年甲府市に生まれる。1963年慶応義塾大学経済学部卒業。1970年同大学大学院博士課程修了、経済学博士。筑波大学教授、東京工業大学教授を歴任。現在、拓殖大学国際開発学部教授・学部長。東京工業大学名誉教授
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