小室直樹の資本主義原論

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小室直樹の資本主義原論

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492392393
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C3033

出版社内容情報

社会・人文科学百般に通じた著者が日本の「資本主義」に縦横のメスを入れ、その本質は封建的・官僚制的・資本主義的混合体だと喝破。腐敗官僚制の害毒を警告する。

目次

第1章 経済には法則がある―市場を無視すれば報復される
第2章 経済理論は非現実的ではない―自由市場の本質
第3章 資本主義的所有は「絶対」である
第4章 資本主義を知ろうとしたら「予定説」を学べ
第5章 資本主義はどこにも存在しうるのか
第6章 日本の資本主義を検証する
第7章 腐朽官僚制をなくさずして日本は変わらない

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

九曜紋

9
再読本。1997年初版。日本の「資本主義」は、実体としては資本主義ではなく、封建制と資本主義と社会主義(統制経済)が一体となった「混合経済」、鵺(ぬえ)的経済であることを法学、経済学、歴史学、宗教学等の知識を総動員して解説する。碩学・小室直樹の面目躍如。25年前の本だが、腐朽官僚制の下の国家経済運営という点に鑑みれば、残念ながら著者の言説は現在もそのまま通用するのだろう。2022/03/09

非日常口

7
資本主義は宗教だ。ヴェーバーがプロテスタンティズムと結びつけたようにその背景にはキリスト教的価値観がある。民主主義も人権も所有も神との契約の理解が必要だ。この本は情報格差がなくなる前提でかかれるが現状ビックデータを個人で扱うのは不可能だ。格差は広がり、物流が効率化されても距離は今後も残るだろう。スマホがあっても調べなければ情報は得られない。だが、宗教と資本主義の構造を併置する本書が官僚機構へ声を上げる意味は大きい。疎外/フェティシズム=市場の法則は個人化される時代の恐怖かもしれない。2013/08/06

中年サラリーマン

6
これを読むと日本の経済システムが資本主義風統制経済ということの意味が分かってきます。所有の概念は御成敗式目のころからのメンタリティからあまりかわっていないのね。ちゅーことはこの法を作った北条氏はある意味すごい政治化かもね。2013/05/03

さわ

4
資本主義の成り立ちから日本の資本主義体制、官僚の腐敗について論じている。日本は今もなお資本主義には成りきれず、きっとこれからもなれないのであろう。2016/10/04

kiki

4
資本主義の本質を学び、日本が資本主義になり切れていない理由をズバリ掘り下げて分析している。封建主義、資本主義、社会主義等が混ざり合うため、日本の経済が混迷を極める。経済を知らず、経済の市場主義に反する制度を設ける官僚政治が日本をダメにする。資本主義の本質を知り、宗教との関係や国民性などでどのような違いがあるのかよく理解できる。2015/02/28

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