内容説明
なぜ世界は富める国と貧しい国に分かれたのか。グローバル経済史の決定版。
目次
第1章 序論―経済史と経済発展
第2章 古代における経済発展
第3章 中世ヨーロッパにおける経済発展
第4章 西洋の拡張前夜における非西洋社会の経済
第5章 ヨーロッパにおける第2の成長局面(ロジスティック)
第6章 経済的ナショナリズムと帝国主義
第7章 近代工業の夜明け
著者等紹介
キャメロン,ロンド[キャメロン,ロンド][Cameron,Rondo]
1925‐2001。1948年イェール大学卒業。1952年シカゴ大学よりPh.D.取得。1952‐1969年ウィスコンシン大学で、1969‐1993年エモリ大学で教鞭をとる。1993年エモリ大学名誉教授。20世紀後半を代表する経済史家
ニール,ラリー[ニール,ラリー][Neal,Larry]
1941‐。1962年スタンフォード大学卒業。1968年カリフォルニア大学バークレー校よりPh.D.取得。1967‐2004年イリノイ大学経済学部で教鞭をとる。現在、イリノイ大学名誉教授。ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス客員教授。金融史、ヨーロッパ経済史およびEU経済が専門分野
速水融[ハヤミアキラ]
日本学士院会員、慶應義塾大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、麗澤大学名誉教授。1929年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。経済学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桜子
12
2冊組の上巻です、旧石器時代から産業革命までを扱っています。タイトルでは「世界経済史」と謳ってはいますが、序文には「ヨーロッパ経済史を学ぶ大学生用」とされ、中身は欧州中心です。経済史・経済発展・商業・工業・金融がバランス良く纏められ、その中でも産業革命の変遷は読み応えありました。
珈琲好き
5
civ脳から見ると膨大な銀と広大な領土を活かせなかったスペインは駄目すぎ。/ヨーロッパの封建制と日本の戦国時代って似てるね。国衆的存在とか。/ドイツという国の性格はホーエンツォレルン家由来で多くの説明がつきそう。/西洋が300年掛けた近代化を、明治日本は無理して駆け足でやってたんだなあ。2016/02/05
メルセ・ひすい
5
訳早慶系 原著は1989年と古く、著者は2001年に逝去している。対象は欧米、アメリカのヨーロッパ経済史を学ぶ大学学部高学年の教科書かかれている。著者はアメリカの著名な経済史家ロンド・キャメロンと国際金融史、現代ヨーロッパ経済史の専門家ラリー・ニールが、人類の長期にわたる経済生活を、旧石器時代から21世紀初頭までわかりやすく叙述した経済史で・技術、人口増加、自然資源、さまざまな制度についても記述されている。経済的知識のお浚いとして流し読みに耐える。2013/04/29
sonata
4
図書館。もともとは産業革命あたりのことが知りたくて読み始めたものだけど、むしろ16世紀~18世紀がアツかった。ほとんど西欧に焦点があてられているけれど、この時代の経済を牽引したのは間違いなく西欧だから当然だ。東洋で絡んでいるといえばインドと中国、それから香料諸島と呼ばれる地域くらいか。近代的な経済発展は19世紀、という先入観があったから、この時代の目覚ましい発展は興味深い。素人目にもとても分かりやすく、世界経済の歴史がよく分かる良書。2017/04/21
KAZOO
4
経済発展という観点から書かれた経済史の本で、大学高学年の教科書のようです。第Ⅰ巻は産業革命までの時代が書かれています。非常にいい本であるとか案じましたが、それ以上にこのような本を教科書にして世界経済を通史で現代までを勉強させてくれるというのは日本ではあまり聞いたことがありません。日本では例えば日本に関していうと江戸時代や近世、あるいは近代、昭和などと細切れにしたような状態での日本経済史という講座があります。古代から現代まで通史で行ってくれるといいのですが、一人の先生では不可能なのでしょうね。2013/06/11