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経済学と人間の心

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492313268
  • NDC分類 330.4
  • Cコード C3033

出版社内容情報

魅力ある社会を安定的に維持するためにはどうすべきか。環境をはじめ、混迷の現代を切り拓く展望を随所ににじませる随筆集。文化勲章受章の重鎮による思索の結晶。

目次

第1部 リベラリズムの思想と経済学(経済学と人間の心;森首相の「神の国」発言のもたらしたもの ほか)
第2部 人間的な都市を求めて(ルーヴァン・ラ・ヌーヴとジェーン・ジェイコブス;緑地という都市環境をどう創るか)
第3部 環境と社会的共通資本(社会的共通資本としての環境;地球温暖化で何が起こるか ほか)
第4部 学校教育と人間の心(カントの『純粋理性批判』と数学;魚に泳ぎ方を教える ほか)

著者等紹介

宇沢弘文[ウザワヒロフミ]
東京大学名誉教授。日本学士院会員。1928年生まれ。東京大学理学部数学科卒業、同大学院に進み、特別研究生。1956年スタンフォード大学に移り、同大学経済学部助教授、カリフォルニア大学助教授を経て、シカゴ大学教授。1969年東京大学経済学部教授。その後、新潟大学教授、中央大学教授。2003年4月から同志社大学社会的共通資本研究センター長。1997年文化勲章受章。世界計量経済学会会長を務めた。成田空港問題にかかわり、都市問題、地球温暖化問題に取り組む。近年は社会的共通資本の考え方の普及に力を注いでいる
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

21
2003年初出。表紙見返しで、宇沢先生は、河上肇、そしてラスキンに感化され、富を求めるのは道を聞くためである、という邦訳に至ったとされる。昭和天皇が、経済は人間の心が大事なのだね、というお言葉を発し、宇沢先生は皇室からも教えられたことを述懐される(12頁)。ギボンの『ローマ帝国衰亡史』は、歴史を社会科学の重要分野として位置づけた史的書物(67頁)。ケインズの信条は既得権益の構造のなかに埋没するべからず(72頁)。これを手放そうとしない輩はケインズを読むとよい。  2014/10/19

がっち

6
「学生たちができるだけリベラルな雰囲気の中で、学問的な研鑽を積み、多くのすぐれた教師友人と交わって、十代の終わりから二十代の初めにかけての人生の一番大事な時期を心ゆくまで楽しむことができるような環境を作りたいと願う。」 かなり同意してる。そしてこれを学生の身分から実践したい。 マーシャルの言う「cool head , but warm heart」の理念に近い経済学者かなと個人的には思う。 There is no wealth, but life の言葉を刻みこみたい。2012/08/03

taming_sfc

4
宇沢弘文先生による2003年の著作。先生のこれまでの書籍の中から、主だった部分を抜粋した短文が23章も詰まった書籍。とりあえず、学術書レベルでなくて、啓蒙書・入門書レベルでよいから、宇沢先生の世界観を短時間で理解したい方には、ぜひともお薦めの一冊。ただし、初学者向けとはいえ、書かれている内容の深さはいささかも浅くなっておらず、ここに宇沢先生の博識とすさまじい学問的・人間的経験の厚みを感じる。2010/10/23

たむよ

2
祝100冊目2009/07/20

ひい

0
『社会的共通資本』で著名な経済学者宇沢さんのエッセイ的なもの。当時の森首相による神の国発言に対しては何度も批判を繰り返している。人間はものすごい勢いで地球も平和も破壊していくのに、よりよい方向へと進めていく力はあまりにも弱い。人間とは刹那的で楽観的で無責任な生きものであることを痛感する。2024/02/25

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