出版社内容情報
溢れる廃棄物をどうするか、緊急の課題である。安定的なリサイクル・システムをどう作るべきかを、現実問題を念頭におきつつ、経済学の立場から追求する。
内容説明
これだけは理解しておきたい、リサイクルの基本原理。
目次
第1章 グッズの世界、バッズの世界
第2章 動脈産業と静脈産業
第3章 バッズとゼロ・エミッション
第4章 安定した市場リサイクルの条件
第5章 逆選択とパートナーシップ
第6章 PPP(汚染者支払い原則)と費用負担
第7章 環境保全のトレード・オフ
第8章 バッズのマクロ経済学
第9章 環境制約と経済成長
第10章 バッズの管理システム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
千日紅
2
環境経済学で廃棄物を研究する人にとっては必読書。2版があるものの、手元にある初版を読みました。ウズベキスタンの留学生がリサイクルに興味があるというので一緒に読んでいます。逆有償、カスケード利用、静脈産業など、環境経済学でよく聞く用語の復習ができました。また、汚染者支払い原則(PPP)が、「外部不経済の内部化原理」だけではなく「公害訴訟における民事的賠償の原理」を含めているのが議論の混乱の元であるという指摘は勉強になりました。この本を読まないで、環境経済学の議論に加わっていたのは危うかったと思いました。2015/06/15