出版社内容情報
中央集権的計画経済の存立可能性をめぐる1920年代の、ミーゼス、ランゲ、ポランニーらの「社会主義論争」を振り返り、その含意から新たな市場経済像を導き出す。
内容説明
本書は、社会主義経済の存立可能性をめぐって行なわれた「計算論争」の再考察をつうじて、経済理論の歴史性に焦点をあて様々な市場像を浮かびあがらせ、そのなかから新たな市場のヴィジョンを提示したものである。
目次
序 ヴィジョンとしての市場像
論争の序曲
計画経済の論理的不可能性から実行不可能性へ
道具的で機械的な市場像
ライバル競争的で分散的な市場像
分権的社会主義論の模索
マクロ動態的市場像
市場=ルール・計画=指令の二分法を超えて
補論 自己組織的な市場像