内容説明
六月の夕暮れに起きた交通事故の結果、女医の目の前でその夫を死なせたバラードは、その後、車の衝突と性交の結びつきに異様に固執する人物、ヴォーンにつきまとわれる。理想通りにデザインされた完璧な死のために、夜毎リハーサルを繰り返す男が夢想する、テクノロジーを媒介にした人体損壊とセックスの悪夢的幾何学を描く。バラードの最高傑作との誉れも高い問題作、初文庫化。
著者等紹介
柳下毅一郎[ヤナシタキイチロウ]
翻訳家、映画評論家。1963年、大阪府生まれ。東京大学工学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。