創元推理文庫
雪の中の三人男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488508029
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

72
児童文学作家として有名なケストナーが書いたコミック。ケストナーは、軽文学がもっと尊重されるべきだと考えていたという。ナチスが台頭していた暗い時代だったからこそ、明るい話をと考えたのかもしれない。とはいえ、大金持ちと貧乏青年が取り違えられるという話は、あまりにもありふれているし、ラストのオチもいまひとつ。児童文学作品で見られる繊細な心理描写などは皆目見られず、ドタバタに終始している。2021/10/04

mahiro

25
再読、児童ものでないケストナーさん。懸賞に当たって雪山のホテルに招待された二人の男、一人は貧乏人に扮した大富豪でもう一人は実際に貧乏な若者…結局は絵に描いたたようなハッピーエンドに終わるのだが。この頃作者はナチスに睨まれ自由に作品も出版出来ない状態にあったと考えるとこの明るさは皮肉にも思える。この作品をモデルにしたような映画やマンガを見た記憶がある。2020/10/22

さっちゃん

23
寒い季節に読もうと積読してた本。読みながらクスリ、と笑ってしまうほどケストナーらしいユーモアに溢れる本。三人の立場が入れ替わり巻き起こる騒動の中、深まる友情がよかった。心がほかほか。この季節に読めてよかった。また一つケストナーのお気に入りが増えた。2016/01/27

ごへいもち

23
大人の童話。休日の午後、日当たりの良い部屋で楽しみました2015/11/01

歩月るな

20
冒頭の新米女中イゾルデのくだりでのワーグナー談義はクイックリー夫人もかくやと言わんばかりの名会話である。こういう誰も傷つかない物語ってあまり読んでなかったから本当に良かった。確かに不快な点もあるが結果的には。もちろん、『飛ぶ教室』を読んだ時の目頭の熱くなる思いをこんな話で味わわされるとは。ただ一人の犠牲者の最後の哀愁と夢のシーンはすさまじかった。文句のない傑作。出会った二人がゲーテとシラーに例えられる所もよい。シラーが「シルレル」表記なので訳文の古さも味わい深い。「平気の平左」はポワロの古い訳文でも登場。2017/05/10

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