創元推理文庫<br> 亜愛一郎の狼狽

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創元推理文庫
亜愛一郎の狼狽

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488402143
  • Cコード C0193

内容説明

『11枚のとらんぷ』を筆頭に、『乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品―それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。ユニークなキャラクターの探偵、亜愛一郎とともにその飄々とした姿を現わした著者の、会心の笑みが聞こえてきそうな、秀作揃いの作品集。亜愛一郎三部作の開幕。

目次

第1話 DL2号機事件
第2話 右腕山上空
第3話 曲った部屋
第4話 掌上の黄金仮面
第5話 G線上の鼬
第6話 掘出された童話
第7話 ホロボの神
第8話 黒い霧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

407
おもしろい。殺人事件が絡むシリアスな事件ばかりなのに、探偵役の亜をはじめ、登場人物のちょっとしたセリフ回しがコミカルでなかなか笑える。冷静に考えるとトリック自体は大したものではないし、ミスディレクションなどもないので結末を知っても意外性はあまりないかもしれないが、真相を解決する鮮やかさと端的かつリズミカルに物語が進展するのでサクサク読み進められる手軽さが魅力的。続編もあるので、また暇ができたら読み進めたい作品。2016/06/25

stobe1904

95
【亜愛一郎シリーズ】20年以上前に読んでいたが、ふとした縁で再読することになった。全8話の短編で構成されているが、どの作品も『え、そうなの』といった予想もつかない独特な論理が展開され、抜群の切れ味を持つ。ユーモラスで遊び心に満ちた歴史に残る名作であることを再認識した。どの作品も素晴らしいのだが、特に『右腕山上空』のトリッキーさは秀逸。★★★★★2021/01/10

ちーたん

93
★★★★☆亜愛一郎シリーズ第一弾!イケメンだけど変わり者のカメラマンの裏の顔はさらっと謎を解いちゃう白目向いちゃう名探偵w推理を楽しむというよりもキャラを楽しむ作品かな!最初は文字びっしりでてこずったけど後半になるにつれ雰囲気を楽しめた!①飛行機爆破予告『DL2号機事件』②気球の上で自殺?『右腕山上空』③団地殺人事件『曲がった部屋』④観音像の掌で…『掌上の黄金仮面』⑤タクシー強盗『G線上の鼬』⑥誤植された絵本『掘出された童話』⑦ホロボ島で起きた事件『ホロボの神』⑧商店街が偉いことに😱『黒い霧』の8編!2020/08/08

Tetchy

83
G・K・チェスタトンの『ブラウン神父』シリーズと並び称されるほど、世評の高い本書は、私の期待値が高過ぎたためか抱いた感慨は世間のそれとは隔たりを生じてしまった。私の本シリーズへの関心はもっと別の所にある。各編に登場する「三角顔の老婦人」、この人は果たして何者なのかという事である。2009/04/20

竹城 俊之介

82
カメラマンにあまり見えないカメラマン亜・愛一郎(あ・あいいちろう)さんが探偵役の推理短編8話を収録したシリーズ第一作。亜さんって姓は実在するのかしら。1978年の作品ということで、色々懐かしい表現やら描写やらが気になりましたが、中でも第8話「黒い霧」における、金堀商店街の皆さん参加によるケーキ投げ大乱闘は、かつてドリフなどのコントで頻繁に見られたパイ投げ大乱闘を思い出させます。昔憧れてましたパイ投げ。 って肝心の推理の感想ですが、暗号の話が面白かったですが全然解ける自信無し。解きたくなる短編多めです。2022/10/28

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