内容説明
名探偵エルキュール・ポワロの許に、ABCと名乗る奇妙な犯人から殺人を予告する挑戦状が届けられる。やがてその予告どおり、頭文字にAのつく人物がAのつく場所で、つづいてBのつく人物がBのつく場所で殺害される。いずれの場合にも、被害者の傍らには「ABC鉄道案内」が置いてあった!はたして犯人の目的は何なのか?そして、その正体は!?クリスティ中期の代表作。
著者等紹介
深町真理子[フカマチマリコ]
1931年生まれ。1951年、都立忍岡高校卒業。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しん
50
アガサ・クリスティの作品は2作目。やはり海外作品とは思えないほどに読みやすく、分かりやすく巧みなプロットで先が気になり、結末もとても満足できました。いわゆるミッシングリンクを扱った作品で、そのトリックの手法は今でこそ珍しくないかもしれませんが、そんなことを言いながらもすっかり騙されてしまいました(笑) また、ポアロとヘイスティングズの会話もユーモアがあり二人の人間性もとても魅力的でした。2019/05/15
中原れい
36
ヘイスティングスの記録ではない普通の小説的な章が挟まるのが実験的なのだというが、不自然ではなく楽しめた。テレビドラマ向けかもと思う…あんまり緻密な仕掛けではないのだけど、ワクワクしながら読めたから。2015/12/27
Mie Tange
31
姉が気まぐれで買った本を借りました。 事件は面白く、解決編にも満足なのですが… 気になる部分が少し残りました。 英語が読めず作者の微妙なニュアンスを 読み取れないせいかもしれないので 仕方ないけど(笑) 気が向いたら他の作品も読んでみたいです。2023/11/03
夏
25
言わずと知れた名作。ある日ポアロの元に連続殺人の予告状が届き、頭文字がAの町で頭文字がAの人が殺され、お次はBの町で…という風に犯行が繰り返されていく。犯人はいったい誰なのか、そして犯行の目的は?といった謎にポアロとヘイスティングズが挑むというあらすじ。無差別な連続殺人としか思えないこの話が、なぜそれだけ人気があるのか最初はわからなかったが、読んでいるうちに徐々にその理由がわかってきた。今回もお見事としか言いようがない。さすが名作。★★★★★2021/08/31
猫カヌレ
23
してやったり。しかしポワロもなかなかの狂人な気がする。 名探偵のエルキュールポワロと助手?というか友人のヘイスティングスが殺人狂のABCを追い詰めていく推理小説。 ヘイスティングスの手記として、物語は記述されていますが、時々挟まれる手記ではない部分にまんまとやられました。 そしてこの本はめくるのが止まらない、先が気になってしょうがない本だと感じました。ミステリとして本当に面白い。 結末はスカッとする。読んでよかったなと思います。グロい描写もあまり無いのでミステリとしては読みやすいのではないでしょうか。2019/01/25