感想・レビュー
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Kouro-hou
22
歌舞伎台本の鶴屋南北集その2。お目当ては「絵本合法衢」。初演から人気のあった演目だが、現在はあまり演じられていないそうな。何故か。人がエライ勢いで殺されまくるんである。分家筋で下克上を狙う冷酷無比のサイコパスな時代系悪党と、一見愛嬌のある宿屋の親父だが実は根っからの悪党で殺人鬼の世話系悪党が暴れ放題。このタイプの違う悪党を敵役名人五代目松本幸四郎が一人二役で演じるという趣向が大ヒットしたそうな。とにかく善人は死ぬ、女子供も死ぬ、敵討ち物なので悪党も死ぬ、と伏線も殆ど無く内容が解りやすいのも良かったです。2015/10/04