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東京創元社・ミステリ・フロンティア
さよなら妖精

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488017033
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

一九九一年四月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶のなかに―。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。気鋭の新人が贈る清新な力作。

著者等紹介

米沢穂信[ヨネザワホノブ]
1978年岐阜県生まれ。2001年、『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。青春小説としての魅力と謎解きの面白さを兼ね備えた作風で注目される
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

152
久しぶり?の米澤さん作品でした。う〜ん、やっぱり私には今のところ、ストライクな作品ではなかったかなと。きっと本作に登場する学生さんの年代が手にとって読むとココロに響くのかもしれませんが、あまりにも瑞々しい作風で、ちょっとツラかったです。作品全体を通し、ユーゴスラビアの話が展開するので興味や関心のある読者さんなら十分に楽しめると思われますが、そうでない方は正直ちょっとツラいと思われます。しかし、ふだん慣れ親しんでいる慣用句や諺を改めて学ぶにはいい機会だったかもしれません。もう少し米澤さん作品を読んでみます。2016/06/18

ゆみねこ

95
太刀洗万智の高校生時代の物語。彼女は脇役、英語より日本語の上手なユーゴスラビア人の少女・マーヤと守屋たち高校生。結末は悲しかったな…。2016/07/17

あつひめ

81
平和なところで暮らしていると、心が鈍感になってしまうことがあるのかもしれない。自分の国を守るため、住みよい国にするために一生懸命な若者がこの世界にはたくさんいるはず。今・・・こうしてノホホント暮らしていていいのだろうか・・・何かできること、学ばなければあるのではないだろうか。でも・・・ただ「何か」じゃダメなのかもしれないけど、最初は漠然としていてもきっと「何か」を見つけられるとおもうんだけど。物語は1本の筋に平行に淡い恋心を隠しながら進んでいく。高校生よりは大人びた人物設定だったような気がする。2011/11/15

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

76
1年前、主人公たちの町に訪れ、2カ月の滞在の後に去って行ったユーゴスラビアの少女・マーヤ。その消息をつかむため、主人公たちが思い出をたどり、彼女の居場所を探し求める。そんなミステリーの味わいもあるのだが、むしろ、マーヤとの出会いを通じて生き方を見つめ直す姿を描いた青春小説といった感じ。それだけに、明かされる真相は予想の範疇とはいえ重く、結末の虚無感のような心境もやるせない。いろいろな意味で心を揺さぶられた感じがした。読後に残るほろ苦い余韻もズシリと重い。でも、それだけ心に残る良作なのだとも思う。2011/04/18

mikea

73
ユーゴスラビアの歴史について、外国からみた日本が少しみえる話でした。自分は将来どうなっていくのか…何をしたいのか…なんともいえない不安感など10代にもつ感情が分かりやすく表現されていて切なくなります。Story sellerにスピンオフを読んだ時はピンとこなかったから、再読したい。今なら何か感じ取れるかも。2012/06/24

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