東京創元社・ミステリ・フロンティア
アヒルと鴨のコインロッカー

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488017002
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の美青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ち掛けてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ!四散した断片が描き出す物語の全体像は?注目の気鋭による清冽なミステリ。

著者等紹介

伊坂幸太郎[イサカコウタロウ]
1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒。96年、『悪党たちが目にしみる』で第13回サントリーミステリー大賞に佳作入選後、2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビューする。清冽な感性とパズル的な構成が融け合った独自の作風を開拓し、第4長編『重力ピエロ』は大好評を博した
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みち

137
ほう、伏線を回収するとはこういうことなのかと、感心させられた。すごく切なく哀しくちょっと嫌悪感があるような状況なのに、どんどん読み進んでいけるところがうまいなぁと思った。麗子さんがカッコいいな。2015/10/20

れいぽ

98
二年前から続く3人の物語に飛び入り参加した主人公。動物虐待の描写は辛かったけど、人を煙にまく様な格言?が随所にちりばめられていて、おおw伊坂節だ、と感銘をうける。しょ、祥子さん!こんな所でお名前がでてくるとは(爆)二年前の物語の結末は悲しいけれど読後はふっきれた切なさにかわる。スコーンと晴れた青空を見上げて、ふと切なくなるような。2010/08/13

nakanaka

95
映画を先に観てからの読了となりました。かなり原作に忠実であったのですね。主人公の椎名は物語の中心となる事件にあまり関係が無いという構成が個人的には斬新で素晴らしいと感じました。またブータンの思想が知れて勉強になりました。生まれ変わりを信じたり他人のことばかり考えて生きる等素晴らしいのですがオープンな性関係である点が矛盾しているような。嫉妬があまり無いということかな。琴美の最期は切なくて辛かったです。十分面白かったのですがやっぱり原作を先に読んだ方がもっと楽しめたんだろうなぁ、失敗した。2016/06/02

拓郎

93
良かったです。伊坂さんて何でこんなに人を不安に陥し入れるのがうまいんだろう。琴美がどうなるのか先を読むのが怖かった。河崎も麗子さんもかっこよすぎです、最後残念だったのはコインロッカーでディランを流すところが共感できなかったことです。2015/12/06

くろり - しろくろりちよ

84
現在と二年前の出来事が交叉して描かれる。大学へ通うため一人暮らしを始めた初日に、悪魔めいた隣人から「本屋を襲わないか」と持ちかけられる大学生。ペット殺しが横行し、巡り合わせで犯人に目をつけられた女性と外国人。二つの物語を結ぶ河崎という饒舌な男。してやられたなぁ…。神様をコインロッカーに閉じ込めて、輪廻を信じて今この時は大したことじゃないって鷹揚に構えていられるその男の生き方が素敵だったな。自分の信じるものって、あると素敵なものだなぁ。2012/03/09

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