• ポイントキャンペーン

創元クライム・クラブ
タルト・タタンの夢

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488012281
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

カウンター七席、テーブル五つ。下町の片隅にある小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルのシェフは、十年以上もフランスの田舎のオーベルジュやレストランを転々として修行してきたという変わり者。無精髭をはやし、長い髪を後ろで束ねた無口なシェフの料理は、気取らない、本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむものばかり。そんなシェフが、客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎をあざやかに解く。定連の西田さんはなぜ体調をくずしたのか?甲子園をめざしていた高校野球部の不祥事の真相は?フランス人の恋人はなぜ最低のカスレをつくったのか…。

著者等紹介

近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪市生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。93年、『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優愛

506
フランス料理なんて豪華なものよりも居酒屋やラーメン屋さんがいい、なんて私の考えを覆してくれた1冊。繊細に彩られた一皿一皿を前に笑い合う幸せがこの場所では展開されるのだからそれも良い。温かい料理に見合うくらいの優しさと笑顔で生み出される料理の一つ一つを味わってみたくなる、そんな食欲を掻き立てられるお話でした。浮かび上がる謎を是非料理と共にお楽しみください。甘さも苦みも渋みも酸味も揃った不思議な世界に足を踏み入れた私は迷わず次作を手に取ることだろう。フランス料理の本を片手にそっと抱きながら今日もまた、きっと。2015/04/13

めろんラブ 

392
フレンチ?ムニエルなら作れるかなぁ。生鮭の鮮やかな紅色に誘われる~。付合せは、秋野菜のグリル(グリエ?)をバターとマスタードと醤油のソースで・・・。この辺が限界。あぁ、なんとも貧困なフレンチイメージ。さて、こちらはフレンチビストロを舞台にしたミステリ味の7品。どれも絶品。後味は、爽やかで軽やかなスパークリングワインのよう。シェフの料理にお腹が鳴って大変です。確か冷蔵庫に飲み残しのワインが。他には、卵、ハム、竹輪、もやし・・・。しょ、しょぼすぎる。これでは小粋なフレンチなど・・・。助けて!クックパッド!2010/10/04

文庫フリーク@灯れ松明の火

329
下町の庶民的なフレンチレストラン《パ・マル》カウンター7席テーブル5席。供される料理やお酒が美味しい物語には滅法弱いぞ私。無口で無精髭、長髪後ろで束ねた三舟シェフは勿論、温厚紳士な志村さん・ギャルソン高築くん・紅一点、とぼけた俳句好きのソムリエ金子さん。4人のスタッフがなんとも魅力的。食を通して解かれる謎はコクは有れども胃にもたれず、近藤シェフの丁寧な仕事感じます。7編とも美味礼賛。個人的には素数の『割り切れないチョコレート』が最も好み。満腹?いえいえ、さらに食欲・読書欲刺激され、続編追加オーダー。2011/05/29

ちょろんこ*勉強のため休止中

302
下町の小さなビストロを舞台とする短編集。訪れる客が巻き込まれる珍事件を、無口で無骨な三舟シェフが解決していく。事件といっても犯罪性はほとんどない。人生のミステリー、ちょっとした出来事という感じ。ギャルソンの青年の語り口がソフトで、温かい人柄が感じられる。そしてなんといっても謎解きのキーポイントになるのが、シェフの作る料理というのが魅力!読むだけでよだれがでそうな料理ばかりなのだ。描写が優れているため、料理の見た目や味が想像しやすかった。全作とも短く、連続TVドラマのようで楽しめた一冊。後味もよかった。2014/06/05

tokkun1002

294
ビストロパマル1作目。フランス田舎料理が得意なシェフ三舟さんが料理を手掛かりにちょっとした謎を解く優しいミステリ。タルトタタン、ガレットデロワ、オッソイラティ、ヴァンショーなんて素敵な料理が素敵な物語と共にふんわりとした気持ちにしてくれます。イイシリーズに出逢えました、近藤さんありがとう。【本屋大賞2009 216位】2014/04/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/570054
  • ご注意事項