東書選書<br> 女の民俗誌 - そのけがれと神秘

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女の民俗誌 - そのけがれと神秘

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  • サイズ B6判/ページ数 176p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784487721580
  • NDC分類 385.2

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジャズクラ本

12
○実に興味深い資料だった。本文の記述から推察するにどうやら著者は柳田学派。今でも月の障りがある時は参詣を控える女性があろうかと思うが、室町~明治にかけて忌屋と呼ばれる小屋で月事(12日間くらい)や出産を行う伝承を主に論考した資料。出産や月事は穢れと捉えられる一方、時に神事に通じるものがあると指摘しており、他の民俗学者にも類似の考察が認められる。著者は秋田鹿角市生まれで東洋大学専門部の出身。/柳田国男「海村生活の研究」/早川孝太郎「古代村落の研究」/不浄除けとしての血盆経信仰(恐山円通寺や羽黒山、白山など)2019/11/20

きつね

8
柳田國男直系の女性研究者による「雑駁な研究ノート」(あとがき)。とくに月経・出産・肉食の忌避について詳しい。おおざっぱにまとめると、明治維新までは、卜占、神道系の触穢、火の神の信仰と、仏教系の血の池地獄と血盆経(偽経)などがごちゃっとまとまって、月経中の女性は別棟や仮設住居のような所で別れて食事を取ったり、別れて暮らしたりして、身体を浄めたり他家で食事を取ってから自家に戻る風習があった。月の三分の一はそんな感じ。母屋の火を汚してはならないという。本書はなぜ?に踏み込まない。岡田重精氏の御著書も読みたい。2015/02/09

ガジ

2
修論が終わったので自由に本を読んでる。月小屋とか産屋の話とか、自分の紀行?の思い出と共に記してあるのが良かった。あと「○○」にこんな記述もある。みたいな次への橋渡しにもなる。「忌屋のおきてと各地の忌屋」内の愛知県の日待の事例(26ページ)とか婦人の忌屋への捉えられ方への疑問提起とか(38ページ)面白かった。2023/01/28

タリコ

1
柳田國男賞受賞の著者が、女性の生理、出産にまつわる慣習の移り変わりを、地域別にレポートしたもの。2008/09/02

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