内容説明
宮部みゆき『火車』のモデル、映画『夜逃げ屋本舗』の法律監修、無法サラ金への大逆襲と「貧困」との闘い。“落ちこぼれ弁護士”の決定版逆転半生記。
目次
序 「サラ弁」と呼ばれて
第1章 私の原点―海と山の暮らし
第2章 ひとりの旅立ち
第3章 “弱者の味方”弁護士を目指す
第4章 “落ちこぼれ弁護士”の現実
第5章 “サラ弁”で頑張るしかない
第6章 豊田商事、オウム、武富士事件
第7章 無法金融は許さない
第8章 次は「貧困」との闘いだ
著者等紹介
宇都宮健児[ウツノミヤケンジ]
1946年愛媛県生まれ。69年東京大学法学部中退、司法研修所入所。71年弁護士登録(東京弁護士会所属)。以後、日弁連多重債務対策本部本部長代行、日弁連消費者問題対策委員会委員長、東京弁護士会副会長、豊田商事破産事件破産管財人常置代理人、全国ヤミ金融対策会議代表幹事、オウム真理教犯罪被害者支援機構理事長、反貧困ネットワーク代表、「年越し派遣村」名誉村長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mik.Vicky
1
宇都宮弁護士の両親については冒頭に、復員後開拓農家として大分の山奥で苦労を重ねて、生計を立てていたと紹介されている。一方あとがきには、日本の社会はこのように黙々と働いてきた名も無き農民・漁民・労働者によって支えられてきた、このような人たちが大切に尊敬される社会にしなければならないと述べられている。両親の話は本編随所に登場するが、その両親の背中に学んだことが宇都宮弁護士の生き様に現れているのだろう。アメリカに押し付けられ競争社会へ突き進んでいる政策に疑問を感じさせる内容だった。2015/02/09
ms
1
いつもニコニコ、やさしい宇都宮さんのタフさ、粘り強さを思い知った。やさしさこそ本当の強さ、って宇都宮さんのためにあるような言葉だし、本当に仕事のできる人ってこういうことなんだと思う。高金利引き下げ運動が、秩父困民党の志を継ぐものだと知ることができたのもよかった。調べたら、大河ドラマ「獅子の時代」のモチーフにもなっていたようだし、私の敬愛する山田太一さんと宇都宮けんじさんがつながった! やっぱりこの人は間違いない‼2013/01/03