フィールドの寄生虫学―水族寄生虫学の最前線

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  • サイズ A5判/ページ数 354p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784486016366
  • NDC分類 491.9
  • Cコード C1045

内容説明

現在、わが国では様々な角度から、水族寄生虫の研究が行われている。本書では、その最前線にいる科学者に研究の様子を紹介してもらった。執筆陣は、24名。扱った宿主生物は、プランクトン、ベントス、魚類、両生類、海産哺乳類に加え、海藻類も含まれる。

目次

1部 ベントス(底生生物)の寄生虫
2部 プランクトン(浮遊生物)の寄生虫
3部 海藻の寄生虫
4部 魚類の寄生虫
5部 両生類・哺乳類の寄生虫
6部 水族寄生虫のファウナ・進化

著者等紹介

長沢和也[ナガサワカズヤ]
1952年4月25日生。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了、農学博士。北海道立水産試験場、キール大学海洋研究所、農林水産省遠洋水産研究所、水産総合研究センター養殖研究所日光支所を経て、現在、東南アジア漁業開発センター養殖部局魚病特別顧問(在フィリピン)。専門は水族寄生虫学、水産資源生物学。フェルスター賞(カナダ、1999年)と水産ジャーナリストの会2000年度賞(2001年)を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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zeroset

1
どの記事も著者の来歴や研究のエピソードを交えながら書かれていて、書名どおり「最前線」の熱さを感じることが出来る。また、生態系に与える影響が意外と大きく、自然界においては、捕食-披食関係と同じくらい寄生-披寄生関係も一般的で重要なのだと言うことがよく分かる。2022/07/27

megu

1
実に面白い本でした。並々ならぬ労力と時間を割きそして熱意をもって研究に望んでいるのがひしひしと伝わってきます。  なかでも興味深かったのは蟹に寄生するフクロムシ。このムシは蟹の行動を操るだけでなく雄から雌に性転換までさせてしまう。宿主の行動を操作する寄生虫はカマキリとかカタツムリで聞いたことがあったけども、どの様な進化を辿ればそんな事ができるようになるんですかね。2015/05/08

in medio tutissimus ibis.

0
論文やレポート集を覚悟して読み進めてみれば、豈図らんや、存外にこなれた科学エッセイないし短編小説集といっても過言でない。専門知識のない私にも読みやすく興味深い稿がいくつもある。ウミホタルダマシとフクロムシとウミクワガタの三つが、文章の読みやすさと題材の興味深さからしておススメ。それ以外も、寄生虫の話に終始せず、著者の経歴をうまくお話に落とし込んであって読みやすいのが多数。全てとは言わないが。寄生虫(それも水辺の)に興味のなかった人にこそ読んで欲しい本。水辺や虫が好きな子供に贈っても喜ばれるかもしれない。2015/02/02

黒胡麻

0
水生生物の寄生虫の話。寄生性渦鞭毛藻から海獣に取りつくシラミまで、地球は無数の寄生生物で溢れかえっているというのが実感できる。原型をとどめない肉塊状になって宿主の組織に食い込む寄生性甲殻類が怖い。2013/09/29

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