内容説明
老いも若きも国民全員が働く社会、つまり「ジェネレーションフリー」の社会は、現役世代が高齢の退職世代を支える世代間扶養の社会ではない。国民全員が全員を支える、相互扶養の共生社会のことである。ジェネレーションフリーの社会の新しい日本型雇用慣行・雇用制度を構築することこそ、グローバル化への真の対応なのである。
目次
第1章 公的年金は大丈夫なのか
第2章 年金支給年齢75歳―スウェーデン首相の衝撃の発言と今日のスウェーデンの苦悩
第3章 「働くこと」はつらいことなのか―「働くこと」の意義を考える
第4章 「人生二毛作」を支えるインフラ創り
第5章 高齢者も国の成長を支える社会へ
第6章 年金のいらない社会の構築
著者等紹介
北岡孝義[キタオカタカヨシ]
1977年、神戸大学大学院博士後期課程中退。経済学博士。広島大学経済学部教授を経て、明治大学商学部、同大学大学院教授。専攻は金融・ファイナンスの実証分析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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にゃおん
5
そうか!年金はインフラ整備と景気テコ入れに利用されてきたのね。それにしても75歳まで働けるかしら?私。2016/01/05
Kentaro
3
ダイジェスト版からの要約 余命は個人によって大きく異なる。たとえ50歳であっても、健康状態から見て余命数年の人もいるだろうし、80歳であっても、余命20年以上の人もいる。「今までのような働きは限界だ」と感じる人には、働くことを辞めさせるのではなく、働き方の形を変えてもらうことだ。高齢者が働くジェネレーションフリーの社会では、働くことが楽しいとさえ感じる社会でなければならない。そうでなければ、高齢者に働いてもらうのは無理だ。働くことの意欲は、個々の従業員の個人的な問題でもあるが、それ以上に企業自身の問題だ。2018/04/18
Tohru Soma
3
日本人は何歳まで働くべきか。老いも若くも国民全員が働く「ジェネレーションフリー」の必要性を説いている。 年金制度は持続不可能・・・。どうしよう。自分が70歳になる頃もきっと働かなければいけない状況なのだろうけど、今現在では無理。高齢者がゆとりをもって働ける環境を作るか、働かなくてもどうにかなる仕組みを作るか。それ以外の選択肢も今後生まれてくるのかな。 色々なことが絡み過ぎて難しい。2015/10/28
kyomi
0
年金は生活保護的な小規模のものにして、元気な限り、楽しく働き続けることを原則とする社会の提案。定年後も働きたい人達も一定数はいるだろうけど、どうかなぁ。年金制度が待ったなしだから、強制的にそのような仕組みにするという選択肢があるのか?12017/02/13