世界平和はナマコとともに

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世界平和はナマコとともに

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784484092010
  • NDC分類 460.4
  • Cコード C0095

内容説明

お菓子の家に住むナマコは、目も鼻も舌も、心臓も、脳もない。ヒトは全部もっているけれど、毎日ぎゅうぎゅう虫かごの中。本当の“しあわせ”はどっちにあるのだろう?“歌う生物学者”待望のエッセイ集第3弾。

目次

世界平和はナマコとともに(ナマコワールドへようこそ;ナマコ学事始め ほか)
ヒトの時間と「少子高齢化」(生物学から「少子高齢化」を考える;可愛い心臓 ほか)
歌う授業で教育改革(歌う授業の生物学的基礎;寄生虫賛歌 ほか)
寿司サイエンスvsハンバーガーサイエンス(科学の違いを考えるためにまず宗教の違いから考えてみよう;東西の科学の違い ほか)

著者等紹介

本川達雄[モトカワタツオ]
東京工業大学大学院生命理工学研究科教授。1948年、仙台生まれ。東京大学理学部生物学科(動物学)卒。東京大学助手、琉球大学講師、同助教授を経て現職。専門は生物学。棘皮動物(ナマコ、ヒトデ、ウニ、ウミユリの仲間)特有の硬さの変わる結合組織の研究や、群体性のホヤを用いたサイズの生命学、サンゴの生物学などが研究テーマ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

62
2016年818冊め。図書館でタイトルに惹かれて借りてきた。ナマコ研究者の著者によるナマコの生態解説は大変興味深くおもしろく読めた。しかし少子化や教育等に対する著者の持論が出てくる章はどうも頷けない。様々な雑誌に書かれたものを1冊にまとめたものということでが、「ゾウの時間・ネズミの時間」等、何度も何度も同じエピソードが繰り返されるのもエレガントではない。2016/10/10

禿童子

24
ナマコは砂だけを食べてほとんど動かない。攻撃されると皮膚が溶ける、わざと腸を吐き出すという徹底的に受け身の生き物。本川先生によれば、生物それぞれに違う時間を生きている。心臓の鼓動に要する時間は人間が1秒、ゾウが4秒、ネズミは0.4秒と、体の大きさの4分の1乗に比例する。ネズミもゾウも心臓が15億回鼓動すると死ぬ。計算上人間の寿命は本来は40歳。高度経済成長後の日本人の寿命は80歳に延びているが、医学と栄養による人工的なものである。2017/12/15

シロクマとーちゃん

6
ナマコの観察と科学的考察からえた世界観・人間観を手をかえ品をかえ、つづる。同じことの繰り返しながら、文章が上手いので何となく読まされてしまった。この人の文章は、小・中・高の国語の教科書にまで載っているらしい。理科の教師でありながら、中央教育審議会の国語専門部会なるものの委員だったこともあるそうだ。すごいです。2016/06/28

seichan

4
「歌う生物学者」本川先生のエッセイ集。実は先生がナマコの研究をしていることは知らなかった。ナマコの再生能力の高さや、食べてる部分は皮膚であることなど、いろいろ面白くてまた別に本を読む予定。エッセイは重複もあるけれど、平易だけれど滋味深く、また「生きるよろこび」が伝わってくるので大変好きである。老いて生殖不可能になった世代は、広い意味での生殖(子育て援助や教育援助など)をしようというのは深く同意。2017/01/22

yooou

4
☆☆☆☆★ 軽妙な語り口に油断してはならない。芯は非常にしたたかでしっかりしているのでありました。まるで海鼠のように。2010/05/31

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