内容説明
20世紀最大の思想家ミシェル・フーコーは、『黒と色彩』と題するマネに関する著作を準備し、おびただしい量のメモをとり、「マネの絵画」という4回の講演が行われた。19世紀美術史にマネがもたらした絵画表象のテクニックとモードの変革を捉え、マネの13枚の絵にそってスリリングな読解を試みた、伝説的な講演のオリジナル録音完全版の発見をもとに、その講演の記録を収める。さらにそれをめぐって2001年秋に行われたシンポジウム「ミシェル・フーコー、ひとつのまなざし」を併収する。
目次
第1部 マネの絵画(マネの絵画)
第2部 ミシェル・フーコー、ひとつのまなざし(チュニジアのフーコー;マネ、あるいは鑑賞者の戸惑い;表/裏、あるいは運動状態の鑑賞者;「ああ、マネね…」―マネはどのように『フォリー・ベルジェールのバー』を組み立てたか;フーコーのモダニズム;美学における言説形成;美術とおしゃべりな視線;イメージの権利)
著者等紹介
フーコー,ミシェル[フーコー,ミシェル][Foucault,Michel]
1926‐1984年。フランスの哲学者。心理学に関する研究ののち、『古典主義時代における狂気の歴史』を著し、西洋文明における“知”の条件を批判的に検討する「知の考古学」を企てる。1970年代以降、“知”と不可分な権力についての系譜学的研究を行い、晩年は自己と主体性に関する新たな問題系を模索していた
阿部崇[アベタカシ]
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程を単位取得退学。パリ第十大学で博士号(哲学)取得。地域文化研究・フランス現代思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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