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クラフツマン―作ることは考えることである

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  • サイズ B6判/ページ数 544p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480864451
  • NDC分類 366.8
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ローマ帝国の煉瓦職人からストラディヴァリの製作現場まで、近代が忘却したクラフツマンシップの由来をたずね、その意味を問い直す。

リチャード・セネット[リチャードセネット]

高橋 勇夫[タカハシ イサオ]

内容説明

“ホモ・ファーベルhomo faber(作る人)”の社会学。ローマ帝国の煉瓦職人から名器ストラディヴァリウスの作業場まで、近代世界が忘却したクラフツマンシップ(職人的技能)の由来と本質をたずね、その現代的意味を問い直す。

目次

自分自身の製作者としての人間
第1部 クラフツマンたち(悩めるクラフツマン;作業場;機械;物質への意識)
第2部 クラフト(手;表現力の豊かな指示;道具を目覚めさせる;抵抗と曖昧)
第3部 クラフツマンシップ(品質にこだわる作業;能力)
哲学の作業場

著者等紹介

セネット,リチャード[セネット,リチャード] [Sennett,Richard]
社会学者・作家。1943年、シカゴ生まれ。リースマン、エリクソンらに師事し、20代半ばから都市論などを発表し注目を浴びる。73年よりニューヨーク大学教授を務め、同大学人文学研究所を設立。現在はマサチューセッツ工科大学(MIT)およびロンドン経済学校(LSE)教授としてロンドン在住

高橋勇夫[タカハシイサオ]
1953年、岩手県生まれ。東京大学文学部英文科卒業。専修大学教授。日本近現代文学、現代アメリカ文学、現代英米思想専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mc6ρ助

4
手を動かすということは、人が意識を持つうえで重要な役目を果たしているという。その点で「もの」と対話し自らの認識を「覚醒」させるという「クラフツマン」の概念は分かりやすい。しかしながら、本書に書かれた広範な議論はなかなかに理解するのに骨が折れる。今現在世界が直面している中産階級層の劣化を救済できるほどに(著者の言うニューエコノミーの進展を阻止しうるほどに)、この「クラフツマン」の概念を強化して「労働」に生きた意味を与えることは可能なのだろうか。2017/05/04

vonnel_g

3
へえ、スーザン・ソンダグの弟子なのか。職人の定義そのものから始まって「手を動かす」行為の考察、我々は誰でも職人足り得るのだろうか?などなど、興味深い話題が並んでいる(著者はチェロ奏者でもあるので鈴木メソッドに言及した件なんか出てくるのが面白い)のだけれど、随所に振ってあるルビがものすごく気になって気になって。こういうのは原書で読むべきなだろうけれど、なにぶん語学力が追いつかないので。原書どうなってるんだ、きになる。2017/01/12

ぷほは

2
序文で日本人は職人の民族だーみたいに褒めといてからの、スシバーでプロジェクトX見ながら素人評論かます日本からの「外国人材」に冷めた目線送ってて何なのこの人と思った。自分たちのかつて持っていた技術の誇りによってアイデンティティを保とうとする彼らを「差別主義者」と称しているセネット大先生の一体どこが差別主義でないと言えるんですかね。フレキシブル化した資本主義においては文脈を流動化する創造性よりも文脈を固定化するクラフツマンシップが重要って話でなく、文脈を持続可能にする新たな文化が必要って話なら分かるのになー。2018/11/11

犬養三千代

2
手を動かすことから始まり。労働の意味を問う。 めんどくさかったので、もう一度読んでみよう2016/12/18

ゆーや

1
2017年48冊目。今年読んだ中で最高峰の1冊。行動の先の目的が重視されがちだが、作業そのものを目的化し、作業自体の中に喜びを見出して技術を磨くことの大切さを思い起こさせてくれた。目的に縛られると作業の完了(問題解決)でひと段落してしまいがちだが、良い意味で無目的的になることで、一つの問題解決が次の問題発見に繋がる発展性を得られる。設計者(頭)と現場作業者(手)が分離し、設計は機械による自動に頼る時代。いま一度、「頭」と「手」の連携を取り戻し、もっと言えば「手」から始め、「手」から学ぶ姿勢を重視したい。2017/10/07

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