内容説明
二〇一一年三月一一日午後二時四六分、東北・三陸沖を震源とする国内観測史上最大のマグニチュード9.0の巨大地震が東北・関東を襲った。この東日本大震災は地震だけでなく、大津波と原発事故を伴い、人的・物的被害の大きさは戦後最悪のものとなった。だが、このような未曾有の危機にも、必死に立ち向かう人たちがいるのを知るにつけ、わたしたちはお互いに勇気付けられている。こうした状況を踏まえて、今後、数年にわたって取り組むべき「東日本大震災からの復興政策」をここに提言する。
目次
第1章 復興のために何をするべきか(東日本大震災からの復興のための「緊急対策」;推定される直接被害額は一六兆円から二五兆円 ほか)
第2章 災害後の復興史―三大災害後の経済対策をふりかえる(関東大震災における復旧・復興のための財政政策と統制;戦後どのように復興したか ほか)
第3章 東日本大震災からの復興(復興のための街づくり;根本的改革迫られるエネルギー政策)
第4章 これからの財政金融政策(石橋財政は妥当な政策だった;高橋財政の日銀国債引き受けはハイパー・インフレをもたらさなかった ほか)
著者等紹介
岩田規久男[イワタキクオ]
1942生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学院修了。現在、学習院大学経済学部教授。深く確かな理論に裏づけられた、幅ひろく鋭い現状分析と政策提言はつねに各界の注目を集めている。著書に『昭和恐慌の研究』(編著、東洋経済新報社、第47回日経・経済図書文化賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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