内容説明
“長老”として敬われることと、“厄介者”として軽んじられること―老いに対する両極端な二つの態度は、いったい社会のどのような条件によって左右されるのか。古来人々は老いに対してどのような態度でのぞんできたのだろうか?「老いの歴史を書くことは不可能である」と言ったボーヴォワールへの果敢な挑戦。
目次
第1章 古代オリエント―神話と歴史の間に位置する老人
第2章 ヘブライの世界―族長からただの老人へ
第3章 ギリシア世界―「哀しき老い」
第4章 ローマ世界―老人の偉大さと退廃
第5章 中世初期1―キリスト教文学における象徴としての老人
第6章 中世初期2―年齢への無関心
第7章 一一‐一三世紀―老いの社会的、文化的多様化
第8章 一四‐一五世紀―老人という社会層の確立
第9章 一六世紀1―老いを攻撃する人文主義者と宮廷人
第10章 一六世紀2―老人の本当の重み
著者等紹介
ミノワ,ジョルジュ[ミノワ,ジョルジュ][Minois,Georges]
1946年生まれ。歴史学および文学博士。中世とアンシャン・レジーム期における宗教的感性の歴史を中心に、研究をつづけている。国家博士の論文(th`ese d’Etat)のテーマには、低地ブルターニュにおけるカトリックの宗教改革を取り上げた。ブルターニュのSaint‐Brieuc(サン・ブリウー)大学教授
大野朗子[オオノサエコ]
1954年生まれ。一橋大学社会学部卒業
菅原恵美子[スガワラエミコ]
1943年生まれ。東京外国語大学フランス科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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