内容説明
ギリシャ・ローマの人々にとって、青は不快な野蛮の色だった。現代では、青は、最も好まれる色として勝利を収めている。フランスの紋章学の鬼才・パストゥローが、古代社会から現代にいたる青の“逆転の歴史”を、聖母崇拝と青、フランス王家の紋章への青の採用、宗教改革以後の倫理規範と青、さらにはジーンズと青など、西洋史のなかの興味深いエピソードとともに鮮烈に描き出す。
目次
第1章 控えめな色―起源から十二世紀まで(白とそれに対立する二色;青く染める―タイセイとインジゴ ほか)
第2章 新しい色―十一‐十四世紀(聖母の役割;紋章の証言 ほか)
第3章 道徳的な色―十五‐十七世紀(奢侈法と服飾規則;規定された色と禁じられた色 ほか)
第4章 お気に入りの色―十八‐二十世紀(青対青―青色染料(パステル)とインジゴの闘い
新しい顔料―プルシアン・ブルー ほか)
著者等紹介
パストゥロー,ミシェル[パストゥロー,ミシェル][Pastoureau,Michel]
1947年生まれ、古文書学校卒、高等実習研究院第四部門教授。紋章学、色彩・動植物の歴史人類学専攻
松村恵理[マツムラエリ]
1962年生まれ、学習院大学大学院博士前期課程修了、ジャポニスム・近代装飾美術史専攻。主要著書『壁紙のジャポニスム』(思文閣出版、ジャポニスム学会賞受賞)
松村剛[マツムラタケシ]
1960年生まれ、東京大学大学院助教授、中世フランス文献学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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