内容説明
〈自粛〉という天皇制をめぐる空洞化現象、戦争体験をもつ人びとの天皇観、若い世代のイヴェント的受容、世界各国の反響―。〈天皇の死〉をめぐる人びとの心性と表情を多面的に分析。昭和天皇の発病から大喪の礼まで―。昭和の終焉の時代精神を正確に記録。〈天皇の死〉という裂け目から日本をみる。
目次
1 まなざしの交響―1月7日をめぐる風景写真のイコノロジー
2 〈天皇の死〉と記帳する人びと(〈天皇の死〉を記録すること;戦争体験世代の〈語り〉;若い世代の〈語り〉;〈語り〉における連続と断層)
3 〈天皇の死〉・国内の風景(わたしの天皇体験;私たちの天皇(制)体験
〈からっぽ〉からの出発
高校生の〈天皇の死〉体験)
4 〈天皇の死〉・外国の報道(韓国の「日王死亡」報道と論調;〈東洋の神秘=日本〉;国際化社会と〈天皇の死〉)
5 現代保守主義と天皇制