表象と倒錯―エティエンヌ=ジュール・マレー

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 314p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480847072
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1010

内容説明

“表象”から“イメージ”へ。医学・生物学の大家として栄光に輝いたE=J・マレー―西欧近代の“知”の完璧な体現者でありながら近代の閾を越えそこねた生理学者=写真家の実像に迫り、“表象”と“イメージ”の運命を華麗なエクリチュールで透視する渾身の力作。

目次

1 倒錯者マレー(なぜマレーを愛するか;「表象の技師」とその偏執;生命と倒錯)
2 「近代」の閾(言語と言語ならざるもの;空気・浮游・性差;映画装置の勝利と敗北)
3 イメージ、その欲望と倫理(シネマトグラフの手前で;飛ぶ鳥は飛ばず;ゼノンからアルベルティーヌへ)

著者等紹介

松浦寿輝[マツウラヒサキ]
1954年東京生まれ。1976年東京大学教養学部教養学科フランス科卒業。1980年同大学大学院仏語仏文学専攻修士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(表象文化論、フランス文学)。詩人。小説家。映画批評家。著書として、『口唇論―記号と官能のトポス』(青土社、1985、新装版1997)、『映画n-1』(筑摩書房、1987)、『平面論―一八八〇年代西欧』(岩波書店、1994、渋沢クローデル賞)、『エッフェル塔試論』(筑摩書房、1995、吉田秀和賞)、『折口信夫論』(太田出版、1995、三島由紀夫賞)、『映画1+1』(筑摩書房、1995)、『文学のすすめ』(編著、筑摩書房、1996)、『青天雨月―エセー』(思潮社、1996)、『ゴダール』(筑摩書房、1997)、『謎・死・閾―フランス文学論集成』(筑摩書房、1997)、『知の庭園―一九世紀パリの空間装置』(筑摩書房、1998、芸術選奨文部大臣賞)など。詩集として、『冬の本』(青土社、1987、高見順賞)、『松浦寿輝詩集』(思潮社<現代詩文庫>、1992)、『鳥の計画』(思潮社、1993)など。小説として、『もののたはむれ』(新書館、1996)、『幽(かすか)』(講談社、1999)、『花腐し』(講談社、2000、芥川賞)など。訳書として、『ヴァレリー全集カイエ篇』第4巻(共訳、筑摩書房、1980)、ジャック・デリダ『基底材猛り狂わせる』(みすず書房、1999)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。